KEY TAKEAWAYS

この記事でわかること

  • 西高東低は冬の気圧配置。大陸(西)にシベリア高気圧、日本の東の海上に発達した低気圧があり、日本海側は雪、太平洋側は乾いた晴れになりやすい。
  • 南高北低は夏の気圧配置。日本の南〜南東の海上にある太平洋高気圧が日本付近を覆い、蒸し暑い晴れが続く。
  • 梅雨前線は停滞前線。北のオホーツク海高気圧と南の太平洋高気圧の間にでき、沖縄から東北へゆっくり北上する。
  • 春・秋は移動性高気圧と低気圧が交互に東へ進み、天気が周期的に変わる。台風は最大風速がおよそ17m/s以上の熱帯低気圧。
  • 選択肢の正誤は「季節 → 高気圧の名前と位置 → 天気」の3点を順に照らすと、東西・南北の入れ替えのひっかけを見抜ける。
この記事の目次
  1. 01西高東低・南高北低はどの季節?まず早見表で確認する
  2. 02冬の西高東低:なぜ日本海側は雪で、太平洋側は晴れるのか
  3. 03夏の南高北低と梅雨前線は、どこで見分けるのか
  4. 04春・秋の移動性高気圧と台風は、どう覚えればよいか
  5. 05混同しやすい組合せ:「〜と〜の違い」を先に確認する
  6. 06例題1:冬型の気圧配置の説明を選ぶ(オリジナル4択)
  7. 07例題2:梅雨前線と移動性高気圧の正誤を判定する
  8. 08間違えたときは、どの操作を見直せばよいか
  9. 09よくある質問
  10. 10出典・参考

西高東低・南高北低はどの季節?まず早見表で確認する

気圧配置とは、天気図の上で高気圧と低気圧がどう並んでいるかのことです。気象庁の予報用語では、西高東低は「日本付近から見て西が高く東が低い気圧配置」で冬に典型的に現れるもの、南高北低は「南が高く北が低い気圧配置」で夏に典型的に現れるもの、と説明されています。

覚える量は多くありません。季節 → 主役の高気圧(名前と位置)→ 天気の特徴 の3つを1行にまとめた下の表を、まず頭に入れてください。選択肢の誤りは、この3点のどれかを入れ替えて作られることがほとんどです。

季節ごとの気圧配置の早見表(気象庁の予報用語をもとに当サイトが整理)
季節呼び名主役の高気圧・前線天気の特徴
冬西高東低(冬型)シベリア高気圧(大陸=西)+日本の東の海上の発達した低気圧北西の季節風。日本海側は雪、太平洋側は乾いた晴れ
梅雨(初夏)梅雨前線が停滞オホーツク海高気圧(北)と太平洋高気圧(南)の境目ぐずついた雨が続く。末期は大雨に注意
夏南高北低(夏型)太平洋高気圧(南〜南東の海上)高温多湿の晴れ。午後の雷雨も
春・秋移動性高気圧温帯低気圧と交互に東へ移る高気圧晴れと雨が数日おきに入れ替わる
夏の終わり〜秋秋雨前線・台風秋雨前線(停滞前線)、太平洋高気圧のへりを進む台風長雨、暴風・大雨・高潮

高気圧の名前は「生まれた場所」と一致します。シベリア(大陸・冷たく乾く)、オホーツク海(北の海・冷たく湿る)、太平洋(南の海・暖かく湿る)。空気の性質が分かれば、天気の特徴は丸暗記しなくても理屈で思い出せます。

冬の西高東低:なぜ日本海側は雪で、太平洋側は晴れるのか

冬型の気圧配置は、気象庁の用語では「大陸に高気圧、日本の東の海上から千島列島・オホーツク海方面に発達した低気圧がある気圧配置」です。大陸側の高気圧がシベリア高気圧(寒候期にシベリアやモンゴル方面に現れる優勢な高気圧)で、西にあるから「西高」です。

天気図では等圧線が南北に縦じまのように並び、間隔が狭いほど北西の季節風が強くなります。冷たく乾いた北西の風は、日本海を渡るあいだに水蒸気を取り込んで雪雲をつくり、山地にぶつかって日本海側に雪を降らせます。山を越えた風は水分を失っているため、太平洋側は乾燥した晴れになりやすい、という流れです。

  1. 大陸で冷え込んだ空気がシベリア高気圧として強まる(西が高い)。
  2. 日本の東の海上で低気圧が発達する(東が低い)。
  3. 高いほうから低いほうへ、北西の季節風が吹き出す。
  4. 日本海で水蒸気を取り込み、日本海側の山沿いで雪を降らせる。
  5. 山を越えて乾いた風になり、太平洋側は晴れて空気が乾く。

「西高東低」の読み方は「せいこうとうてい」です。選択肢に「東高西低」「太平洋側に大雪」と書かれていたら、方角か天気のどちらかを入れ替えたひっかけだと疑ってください。

夏の南高北低と梅雨前線は、どこで見分けるのか

夏型の気圧配置は「日本の南または南東海上に太平洋高気圧があって日本付近を覆い、大陸が低気圧となっている気圧配置」です。太平洋高気圧は夏を中心に強まる高気圧で、気象庁によれば中心はハワイ諸島の北の東太平洋にあります。暖かく湿った空気に覆われるため、晴れて蒸し暑い日が続き、午後には積乱雲による雷雨が起こることもあります。

その少し前、春から盛夏への移行期に現れるのが梅雨前線です。北のオホーツク海高気圧(オホーツク海や千島付近で強まる、下層に寒気を伴った停滞性の高気圧)と、南の太平洋高気圧の勢力がつり合うと、境目の前線がほとんど動かなくなります。ほぼ同じ位置にとどまる前線を停滞前線と呼び、梅雨前線はその一種です。

梅雨前線は南北に行ったり来たりしながら、一般に沖縄地方から東北地方へゆっくり北上します。太平洋高気圧が強まって前線を北へ押し上げると、夏の南高北低に移ります。オホーツク海高気圧が夏になっても居座ると、東北地方の太平洋側に冷たく湿った東寄りの風(やませ)が吹き、低温や日照不足の原因になることがあります。

夏と梅雨の違い
比べる点夏(南高北低)梅雨(停滞前線)
主役太平洋高気圧だけが優勢オホーツク海高気圧と太平洋高気圧が押し合う
天気図の特徴南〜南東の海上に大きな高気圧日本付近を東西にのびる前線
天気晴れて蒸し暑い雨やくもりの日が続く
移り変わり梅雨明け後に始まる前線が北上し、太平洋高気圧に押し上げられて終わる

春・秋の移動性高気圧と台風は、どう覚えればよいか

移動性高気圧は「温帯低気圧と交互に東に移動していく高気圧」で、春と秋に多く現れます。高気圧に入ると晴れ、低気圧や前線が通ると雨、というように天気が数日おきに変わるのが特徴です。東西に帯のように長くのびた帯状高気圧に覆われると、晴天が続くこともあります。

夏の終わりから秋にかけては、梅雨前線と同じく停滞前線の一種である秋雨前線が現れて長雨をもたらすことがあります。「停滞前線=梅雨だけ」と覚えていると、秋雨前線を問う選択肢で迷うので注意してください。

台風は、北西太平洋または南シナ海にある熱帯低気圧のうち、最大風速(10分間平均)がおよそ17m/s(34ノット、風力8)以上のものです。夏から秋には太平洋高気圧のへりに沿うように北上することが多く、暴風・大雨に加えて高潮をもたらします。高潮は、気圧が下がって海面が持ち上がる「吸い上げ効果」(外洋では1hPa下がるとおよそ1cm)と、強い風で海水が海岸に吹き寄せられる「吹き寄せ効果」が重なって起こります。

混同しやすい組合せ:「〜と〜の違い」を先に確認する

気圧配置の問題で迷うのは、知らないからではなく「似た名前」「逆の方角」が並ぶからです。次の組合せは、1行で違いを言えるようにしておきましょう。

取り違えやすい用語と見分けるポイント
取り違えやすい組合せ見分けるポイント
西高東低 と 東高西低冬は大陸(西)に高気圧。シベリアは西にあると位置で覚える
南高北低 と 北高型南高北低は夏。北高型は「その地方の北に高気圧、南に低気圧や前線」がある配置で、夏型とは別
シベリア高気圧 と オホーツク海高気圧シベリア=冬・冷たく乾く。オホーツク海=梅雨〜夏・冷たく湿る
移動性高気圧 と 太平洋高気圧移動性は春・秋に東へ移る。太平洋高気圧は夏に居座る
梅雨前線 と 秋雨前線どちらも停滞前線。梅雨前線は春〜盛夏の移行期、秋雨前線は夏〜秋の移行期
やませ と 北西の季節風やませは春〜夏の冷たく湿った東寄りの風。北西の季節風は冬

例題1:冬型の気圧配置の説明を選ぶ(オリジナル4択)

当サイトが作成したオリジナル問題です。本番の出題を再現したものではありません。

問 日本の冬型の気圧配置の説明として、最も適切なものはどれか。

1. 日本の南東の海上に高気圧があって日本付近を覆い、大陸が低気圧となっている。

2. 日本の東に高気圧、大陸に低気圧があり、太平洋側で雪が降りやすい。

3. 大陸に高気圧、日本の東の海上に発達した低気圧があり、日本海側で雪が降りやすい。

4. オホーツク海の高気圧と南の高気圧の間に前線が停滞し、雨の日が続く。

例題1の解答と各選択肢の判定
選択肢判定理由
1誤り南東の海上の太平洋高気圧が日本を覆うのは夏型(南高北低)の説明
2誤り東西が逆。冬は西(大陸)が高い。雪が多いのも日本海側
3正解冬型=西高東低。北西の季節風が日本海で水蒸気を取り込み、日本海側に雪
4誤り2つの高気圧の間の停滞前線は梅雨前線の説明

持ち帰り:選択肢を読む前に「冬=西が高い=日本海側に雪」と自分で言ってから照らすと、2のような東西の入れ替えにすぐ気づけます。

例題2:梅雨前線と移動性高気圧の正誤を判定する

問 次の記述ア・イの正誤の組合せとして、正しいものはどれか。

ア 梅雨前線は、春から盛夏への季節の移行期に現れる停滞前線で、一般に沖縄地方から東北地方へゆっくり北上する。

イ 移動性高気圧は、夏に日本の南東の海上にとどまって日本付近を覆い、蒸し暑い晴天を長く続かせる高気圧である。

1. ア…正 イ…正  2. ア…正 イ…誤  3. ア…誤 イ…正  4. ア…誤 イ…誤

例題2の判定
記述判定理由
ア正気象庁の梅雨前線の説明どおり。南北に振動しながら北上する
イ誤説明は太平洋高気圧のもの。移動性高気圧は春・秋に温帯低気圧と交互に東へ移動し、天気は周期的に変わる

正解は 2(ア…正 イ…誤)。1はイを正とした誤り、3と4はアの「停滞前線」「北上」を誤りと判断した場合の組合せです。「とどまる」と「移動する」は正反対なので、名前の漢字(移動性)からも判断できます。

1分でできる時短のコツ:正誤の組合せ問題は、確信の持てる記述から先に判定します。この例ならイが誤りだと分かった時点で、候補は2と4の2つに絞れます。残りはアだけ確認すれば終わりです。

間違えたときは、どの操作を見直せばよいか

知識問題の復習は、答えを覚え直すだけでなく「どこで取り違えたか」を1行残すと再発を防げます。次の表から、自分のつまずきに近い行を選んでください。

つまずき → 確認する操作
つまずき確認する操作
東西・南北を逆に覚えている高気圧の名前から位置を言う(シベリア=西、太平洋=南)
梅雨と夏の説明を取り違える高気圧が1つ(夏)か、2つが押し合う(梅雨)かを数える
雪が降る側を間違える風の向き(北西)と、海を渡る側・山を越えた側を順に追う
停滞前線を梅雨だけだと思う秋雨前線も停滞前線だと、早見表の最終行で確認する
台風の定義の数字があいまい「最大風速およそ17m/s以上」の1つだけを覚える

気象は社会情勢の中の一テーマです。災害や警報とあわせて見直すなら防災と気象のまとめ、社会情勢全体をどこまで勉強するかは社会情勢の範囲の目安が入口になります。

覚えた内容を4択で使えるか確かめたい場合は、登録不要の無料お試し10問で4分野の問題と解説をまとめて確認できます。

Q & A

よくある質問

Q.西高東低はいつ(何月ごろ)の気圧配置ですか?

気象庁は西高東低を冬期に典型的に現れる気圧配置としています。月で区切った定義ではないため、試験対策としては「冬」と結びつけて覚えれば十分です。

Q.西高東低の逆はありますか?

東西を逆にした「東高西低」は、冬型の説明としては誤りです。季節の典型として対になるのは、夏の南高北低(南に太平洋高気圧)と覚えましょう。

Q.梅雨前線と秋雨前線はどちらも停滞前線ですか?

はい。気象庁の用語では、どちらも季節の移行期に現れる停滞前線です。梅雨前線は春から盛夏へ、秋雨前線は夏から秋への移行期に現れます。

Q.BESTで気象の問題は何問くらい出ますか?

分野ごとの出題数や頻度は公表されていないため、断定はできません。社会情勢の中の一テーマとして、早見表の組合せを確実に答えられる状態にしておくのが効率的です。

出典・参考

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