KEY TAKEAWAYS
この記事でわかること
- 畜産統計は農林水産省の統計で、毎年2月1日現在の飼養頭数・羽数を調べる。最新は2026年2月1日現在(2026年7月28日公表)。
- 豚は鹿児島・北海道・宮崎、肉用牛は北海道・鹿児島・宮崎が上位。
- 乳用牛は北海道が全国の約64%を占め、2位栃木・3位熊本。
- ブロイラーの飼養羽数は鹿児島・宮崎・岩手が上位で、3県で全国の約6割。
この記事の目次
畜産の上位県は?早見表で確認
畜産統計は、農林水産省が家畜の飼養戸数や飼養頭数・羽数を調べる統計です。数字は毎年2月1日現在で表します。最新の「畜産統計(令和8年2月1日現在)」は、2026年7月28日に公表されました(2026年9月27日確認)。
| 家畜 | 1位 | 2位 | 3位 | 全国 |
|---|---|---|---|---|
| 豚 | 鹿児島 | 北海道 | 宮崎 | 約875.6万頭 |
| 肉用牛 | 北海道 | 鹿児島 | 宮崎 | 約247.3万頭 |
| 乳用牛 | 北海道 | 栃木 | 熊本 | 約128.6万頭 |
| ブロイラー | 鹿児島 | 宮崎 | 岩手 | 約1億3,960万羽 |
「飼養頭数」は、ある時点で飼われている家畜の数です。1年間に出荷した数(出荷頭数)とは違うので、問題文がどちらを聞いているかを確認しましょう。なお、ブロイラーは出荷羽数で見ても、鹿児島・宮崎・岩手の順です。
豚の飼養頭数ランキングは?
全国の豚の飼養頭数は約875.6万頭です。1位は鹿児島で、全国の約13%を占めます。
| 順位 | 都道府県 | 飼養頭数 | 全国に占める割合 |
|---|---|---|---|
| 1 | 鹿児島 | 111万5,000頭 | 約12.7% |
| 2 | 北海道 | 75万2,400頭 | 約8.6% |
| 3 | 宮崎 | 73万3,500頭 | 約8.4% |
| 4 | 千葉 | 69万9,400頭 | 約8.0% |
| 5 | 群馬 | 57万7,700頭 | 約6.6% |
2位から4位は差が小さく、年によって順位が入れ替わる可能性があります。「鹿児島が1位」+「北海道・宮崎・千葉・群馬が続く」という形で覚えておくと安全です。関東の千葉・群馬が入るのが、ほかの畜産との違いです。
肉用牛・乳用牛の上位県は?
肉用牛(黒毛和種などの肉専用種と、乳用種・交雑種を含む)の全国の飼養頭数は約247.3万頭です。乳用牛は牛乳をとるための牛で、全国の飼養頭数は約128.6万頭です。
| 順位 | 肉用牛 | 頭数(割合) | 乳用牛 | 頭数(割合) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 北海道 | 53万3,800頭(約21.6%) | 北海道 | 81万9,800頭(約63.7%) |
| 2 | 鹿児島 | 34万1,000頭(約13.8%) | 栃木 | 5万1,800頭(約4.0%) |
| 3 | 宮崎 | 23万4,600頭(約9.5%) | 熊本 | 4万900頭(約3.2%) |
| 4 | 熊本 | 12万4,400頭(約5.0%) | 岩手 | 3万6,500頭(約2.8%) |
| 5 | 長崎 | 8万3,900頭(約3.4%) | 群馬 | 3万400頭(約2.4%) |
北海道の肉用牛には、乳用種(ホルスタインのおすなど)や交雑種が多く含まれます。黒毛和種などの肉専用種だけで見ると、鹿児島・宮崎の存在感が大きくなります。
乳用牛は北海道が約6割強と圧倒的です。2位の栃木は大消費地の首都圏に近く、鮮度が大切な牛乳を都市の近くで生産する酪農が続いています。
ブロイラーの上位県は?
ブロイラーは、短い期間で育てて出荷する食肉用の鶏です。2026年2月1日現在の飼養羽数は全国で約1億3,960万羽です。
| 順位 | 都道府県 | 飼養羽数 | 全国に占める割合 |
|---|---|---|---|
| 1 | 鹿児島 | 3,063万3千羽 | 約21.9% |
| 2 | 宮崎 | 2,882万4千羽 | 約20.6% |
| 3 | 岩手 | 2,469万8千羽 | 約17.7% |
| 4 | 青森 | 667万8千羽 | 約4.8% |
上位3県で全国の約6割です。南九州の2県と、東北の岩手という組合せを覚えておきましょう。4位の青森との間には大きな差があります。
戸数が減って1戸あたりの規模が大きくなっているのは本当?
畜産では、飼う農家(飼養戸数)が減る一方、1戸あたりの頭数が増える大規模化が進んでいます。
| 家畜 | 飼養戸数 | 1戸当たり飼養頭数 |
|---|---|---|
| 乳用牛 | 1万800戸 | 119.1頭 |
| 肉用牛 | 3万1,800戸 | 約78頭(計算値) |
| 豚 | 2,880戸 | 3,040.3頭 |
豚は1戸で3,000頭以上を飼うのが平均的な規模です。戸数が減っても頭数はそれほど減っておらず(豚の飼養頭数は前回2024年比99.5%)、大きな経営体に生産が集まっていることが分かります。資料の問題では「戸数が減った=頭数も同じ割合で減った」とは限らない点に注意しましょう。
取り違えやすい点はどこ?
畜産の問題では、家畜の種類や統計の言葉を少しずらした選択肢が作られます。次の表で、誤りやすい表現と正しい理解を確認しましょう。
| 誤りやすい表現 | 正しい理解 |
|---|---|
| 豚の1位は北海道 | 豚は鹿児島が1位。北海道は2位 |
| 乳用牛の2位は鹿児島 | 乳用牛の2位は栃木、3位は熊本。南九州は上位にいない |
| ブロイラーの上位はすべて九州 | 3位は東北の岩手 |
| 肉用牛は北海道が全国の約6割 | 約6割なのは乳用牛。肉用牛の北海道は約2割 |
| 畜産統計は12月31日現在 | 毎年2月1日現在 |
| 飼養戸数が減れば飼養頭数も同じ割合で減る | 1戸当たりの規模が大きくなっており、頭数の減り方は小さい |
畜産ランキングの覚え方と解く手順
- まず「北海道」と「南九州(鹿児島・宮崎)」を畜産の二大産地として覚える
- 乳用牛だけは北海道が約6割と圧倒的、と覚える
- 例外として、ブロイラーの岩手、乳用牛の栃木・熊本、豚の千葉・群馬をチェックする
- 問題文が「飼養頭数」か「出荷頭数」か、何年2月1日現在かを確認する
- 米の上位県(新潟・北海道・秋田)と混同しないよう、米の生産量ランキングと見比べる
練習問題1:畜産統計の記述で正しいのは?
2026年2月1日現在の畜産統計に関する記述として最も妥当なものはどれか。
1. 乳用牛の飼養頭数は、北海道が全国の約3割を占め、2位は鹿児島である。 2. 豚の飼養頭数の1位は北海道で、2位は鹿児島、3位は宮崎である。 3. 肉用牛の飼養頭数の1位は宮崎で、2位は鹿児島、3位は北海道である。 4. ブロイラーの飼養羽数の上位3県は、鹿児島・宮崎・岩手である。
正解は4。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 誤り | 北海道は約64%で約6割強。2位は栃木 |
| 2 | 誤り | 豚の1位は鹿児島、2位は北海道 |
| 3 | 誤り | 肉用牛の1位は北海道、宮崎は3位 |
| 4 | 正しい | 3県で全国の約6割 |
練習問題2:1戸当たりの頭数の計算は?
2026年2月1日現在、豚の全国の飼養戸数は2,880戸、飼養頭数は約875.6万頭である。1戸当たりの飼養頭数に最も近いものはどれか。
1. 約300頭 2. 約1,000頭 3. 約3,000頭 4. 約30,000頭
正解は3。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 誤り | 桁を1つ落とした値。2,880×300=約86万頭にしかならない |
| 2 | 誤り | 2,880×1,000=約288万頭で、全国の頭数の3分の1程度 |
| 3 | 正しい | 875.6万÷2,880≒3,040頭(統計表の1戸当たり3,040.3頭と一致) |
| 4 | 誤り | 桁を1つ多くした値。2,880×30,000=約8,640万頭になる |
時短のコツ:割り算は「2,880≒3,000」とみなして、875.6万÷3,000≒2,900と概算すれば、選択肢の桁が違うものはすぐ外せます。概算の方法は資料解釈の概算のコツで練習できます。
つまずいたときは何を確認する?
| つまずき | 確認する操作 |
|---|---|
| 豚と肉用牛の1位を入れ替える | 「豚=鹿児島」「牛(肉・乳)=北海道」と家畜ごとに1位だけ書く |
| ブロイラーの3位を忘れる | 南九州以外の唯一の上位県=岩手、と例外として覚える |
| 飼養と出荷を混同する | 問題文の「飼養」「出荷」に印をつける |
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Q & A
よくある質問
Q.畜産統計の基準日はいつですか?+
毎年2月1日現在です。最新は2026年2月1日現在で、2026年7月28日に公表されました。
Q.豚の飼養頭数1位はどこですか?+
鹿児島県です。2026年2月1日現在で111万5,000頭、全国の約13%を占めます。
Q.乳用牛の北海道の割合は?+
2026年2月1日現在で全国の約64%です。「約6割強」と覚えておきましょう。
Q.なぜ南九州で畜産がさかんなのですか?+
一般に、温暖な気候や、飼料作物を育てる土地、畜産を支える加工・流通の仕組みがあることなどが理由として挙げられます。試験では理由よりも、上位県の顔ぶれを正確に覚えることを優先しましょう。
Q.採卵鶏も出ますか?+
出ることがあります。採卵鶏も畜産統計で公表されるので、上位県を農林水産省のページで確認してください。