KEY TAKEAWAYS

この記事でわかること

  • 国際連合は1945年10月24日に発足し、本部はニューヨーク。加盟国は193か国(2026年9月27日確認)。
  • 主要機関は総会・安全保障理事会・経済社会理事会・信託統治理事会・国際司法裁判所・事務局の6つ。信託統治理事会は1994年から活動を停止している。
  • 総会は1国1票で、重要問題は出席し投票する構成国の3分の2、その他は過半数で決める。加盟国が受諾・履行に同意するのは安保理の決定(憲章第25条)。
  • WHOやIMFなどの専門機関は、国連と協定を結ぶ独立した機関で、6つの主要機関とは別。日本の国連加盟は1956年12月18日(80番目)。
この記事の目次
  1. 01国連の6つの主要機関を一覧で比べると?
  2. 02総会と安保理の議決はどう違う?
  3. 03主要機関と専門機関の違いは?
  4. 04日本と国連の関係で押さえることは?
  5. 05混同しやすいポイントは?
  6. 06短時間で覚えるには?
  7. 07確認問題2問
  8. 08よくある質問
  9. 09出典・参考

国連の6つの主要機関を一覧で比べると?

国連憲章は、国連の主要機関として6つの機関を設けています。社会情勢の問題では、機関の名前と役割の組合せや、構成・議決方法の数字を取り違えやすいので、まず一覧で全体をつかみます。

国連の6つの主要機関(国連憲章・国連広報センターの資料をもとに本サイト作成、2026年9月27日確認)
主要機関構成議決・任期主な役割
総会全加盟国(193か国)1国1票。重要問題は出席し投票する国の3分の2、その他は過半数国連の活動全般の討議と勧告、予算の承認、安保理の非常任理事国の選出
安全保障理事会15か国(常任5・非常任10)実質事項は常任理事国の同意を含む9か国の賛成。非常任は任期2年国際の平和と安全の維持。加盟国を拘束する決定ができる
経済社会理事会54か国任期3年経済・社会・文化・保健などの分野の調整。専門機関との連携
信託統治理事会安保理の常任理事国5か国1994年に活動を停止信託統治地域の監督(最後の地域パラオの独立で役目を終えた)
国際司法裁判所裁判官15人任期9年国家間の紛争の裁判。オランダのハーグに置かれる
事務局事務総長と職員事務総長は安保理の勧告に基づき総会が任命国連の日常業務の運営

表のうち、国際司法裁判所だけがニューヨーク以外(ハーグ)に置かれている点は、ひっかけの選択肢になりやすいところです。安保理の構成と拒否権の詳しい整理は安保理の常任理事国と拒否権をご覧ください。

総会と安保理の議決はどう違う?

国連憲章第18条は、総会の各構成国が1個の投票権を持つとし、平和と安全の維持に関する勧告、安保理の非常任理事国の選挙、予算問題などの重要問題は「出席し且つ投票する構成国の3分の2の多数」、その他の問題は過半数で決めると定めています。

一方、安保理の議決は第27条で定められ、手続事項は9理事国の賛成、その他の事項(実質事項)は常任理事国の同意投票を含む9理事国の賛成が必要です。常任理事国のうち1か国でも反対すれば決まらないため、これが拒否権と呼ばれます。

総会と安保理の議決の違い(国連憲章第18条・第25条・第27条をもとに本サイト作成)
比べる点総会安全保障理事会
投票権1国1票(大国も小国も同じ)15理事国がそれぞれ1票
決め方重要問題は3分の2、その他は過半数手続事項は9か国の賛成、実質事項は常任理事国の同意を含む9か国の賛成
拒否権ない常任理事国が実質事項について持つ
効力主に勧告加盟国は決定を受諾し履行することに同意している(第25条)

「総会の決議はすべての加盟国を法的に拘束する」という選択肢は誤りです。加盟国が受諾・履行に同意しているのは安保理の決定であり、総会の決議は原則として勧告の性格を持ちます。

主要機関と専門機関の違いは?

国連の仕事は6つの主要機関だけで行われているわけではありません。国連広報センターは、国連ファミリー全体は主要機関よりずっと大きいと説明しています。代表的なのが専門機関です。

国連ファミリーの区分(国連広報センターの資料をもとに本サイト作成、2026年9月27日確認)
区分性格例
主要機関国連憲章が直接設けた6つの機関総会・安保理・経済社会理事会・信託統治理事会・国際司法裁判所・事務局
専門機関国連と連携協定を結ぶ、独自の加盟国・予算を持つ独立した国際機関WHO・IMF・UNESCO・ILO・FAO・世界銀行グループ
関連機関専門機関とは別の形で国連と協力する機関IAEA・WTO・IOM
基金・計画など総会などが設けた補助的な組織UNICEF・WFP・UNHCR

よくある誤りは「WHOは国連の主要機関である」「IAEAは国連の専門機関である」という選択肢です。WHOは専門機関、IAEAは関連機関に分類されます。略語と正式名称・本部の一覧は国際機関の略語一覧にまとめています。

日本と国連の関係で押さえることは?

  • 加盟:日本は1956年12月18日に80番目の加盟国として国連に加盟しました(国連広報センター「加盟国一覧」、2026年9月27日確認)。1945年の発足時からの原加盟国ではありません。
  • 安保理:日本は2023〜2024年の任期で12回目の非常任理事国を務め、加盟国の中で最多です(国連広報センター)。2026年の非常任理事国には入っていません。
  • 憲章の国名:憲章第23条の常任理事国の国名は、現在も「中華民国」「ソヴィエト社会主義共和国連邦」と書かれたままです。現在は中華人民共和国とロシアがその席を占めています。

2026年は日本の国連加盟70年に当たります。時事の問題で加盟の年が問われた場合、1945年(国連発足)と1956年(日本加盟)を取り違えないようにしてください。

混同しやすいポイントは?

国連のしくみで混同しやすい点(本サイト作成)
混同しやすいこと正しい整理
国際連盟と国際連合国際連盟は第一次世界大戦後の1920年に発足。国際連合は第二次世界大戦後の1945年に発足
総会の3分の2と安保理の9か国総会は「出席し投票する国」の3分の2。安保理は15か国中9か国の賛成
拒否権を持つ機関拒否権は安保理の常任理事国だけ。総会にはない
国際司法裁判所と国際刑事裁判所国際司法裁判所(ICJ)は国連の主要機関で国家間の紛争を扱う。国際刑事裁判所(ICC)は別の条約に基づく機関で個人の重大犯罪を裁く
事務総長の選び方安保理の勧告に基づいて総会が任命する(憲章第97条)

表の4行目のように、名前が似ている機関は、誰を裁くか(国家か個人か)という違いで区別すると覚えやすくなります。

短時間で覚えるには?

国連のしくみは、覚える数字が限られているのが特徴です。次の順で、数字と機関名をセットにして覚えると効率的です。

  1. 6つの主要機関の名前を「総・安・経・信・司・事」の頭文字で言えるようにする。
  2. 数字を機関に結びつける:総会193(全加盟国)、安保理15(常任5・非常任10・任期2年)、経済社会理事会54(任期3年)、国際司法裁判所15人(任期9年)。
  3. 議決の数字を2つだけ覚える:総会の重要問題は3分の2、安保理は9か国の賛成(実質事項は常任理事国の同意が必要)。
  4. 年号を2つだけ覚える:国連発足1945年、日本加盟1956年。

国連の外にある地域の枠組みも、同じ時事分野で問われます。東南アジアの枠組みはASEAN加盟国一覧、主要国の首脳会議はG7とG20の違い、経済連携の協定はRCEP・TPP・EPAの違いで整理しています。

確認問題2問

【問1】国際連合の主要機関の説明として、正しいものはどれか。

  1. 総会では、常任理事国だけが拒否権を持つ。
  2. 経済社会理事会は、国連のすべての加盟国で構成される。
  3. 国際司法裁判所は、オランダのハーグに置かれている。
  4. 事務総長は、安全保障理事会の選挙で直接選ばれる。
確認問題の解説(本サイト作成の独自問題)
問題正解解説
問131:拒否権は安保理の常任理事国が持つもので、総会にはない。2:経済社会理事会は54か国。4:事務総長は安保理の勧告に基づき総会が任命する
問22アは憲章第18条のとおりで正しい。イは誤りで、日本の加盟は1956年12月18日

国際分野の知識は、数字と機関名の組合せを正確に覚えれば得点しやすい分野です。4択の形で確かめたい方は、登録不要の無料お試し10問で社会情勢を含む4分野の問題を解けます。

Q & A

よくある質問

Q.国連の加盟国はいくつですか。

193か国です(国連広報センター「加盟国一覧」、2026年9月27日確認)。最も新しい加盟国は2011年7月14日に加盟した南スーダンです。

Q.信託統治理事会はなくなったのですか。

憲章上の主要機関としては残っていますが、最後の信託統治地域であったパラオが1994年10月1日に独立したことを受け、同年11月1日に作業を停止しています(国連広報センター)。

Q.国連の本部はどこですか。

本部はアメリカのニューヨークです。ただし国際司法裁判所はオランダのハーグにあり、専門機関の本部もジュネーブ・パリ・ローマなど各地に分かれています。

Q.総会の決議に従わなくてもよいのですか。

総会の決議は原則として勧告であり、安保理の決定のように加盟国が受諾・履行に同意しているもの(憲章第25条)とは性格が異なります。ただし予算の分担など、総会が決める事項の中には加盟国の義務につながるものもあります。

出典・参考

読了、おつかれさまでした。ほかの対策ガイドを読む