KEY TAKEAWAYS
この記事でわかること
- 再生可能エネルギーは太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなど、自然の力で補充されるエネルギー。原子力は非化石電源だが再エネではない。
- コージェネレーションは発電と同時に出る熱も使う仕組み(熱電併給)。スマートグリッドはITで需給を調整する次世代の送電網。
- 2024年度の発電電力量は、再エネ(水力含む)23.1%、原子力9.4%、火力(バイオマス除く)67.5%(資源エネルギー庁の確報、2026年4月公表)。
- 第7次エネルギー基本計画(2025年2月閣議決定)は、2040年度に再エネ4〜5割程度、原子力2割程度、火力3〜4割程度の見通しを示した。
この記事の目次
エネルギー用語を一覧で確認するには?
エネルギーの用語は、意味を入れ替えた選択肢が作りやすい分野です。まず全体を一覧でつかみ、似た用語の違いは後の表で確かめましょう。
| 用語 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 再生可能エネルギー | 自然の力で補充され、枯渇しないエネルギー | 太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス |
| コージェネレーション | 発電と同時に出る排熱を給湯・暖房などに使う(熱電併給) | 病院・ホテル・工場、家庭用燃料電池 |
| スマートグリッド | ITで発電側と需要側の情報をやりとりし、需給を調整する送電網 | 再エネの出力変動に合わせて需要を動かす |
| スマートメーター | 電気の使用量を通信で自動送信する電力量計 | 30分ごとの使用量が分かる |
| ディマンドレスポンス | 需要側が電気の使い方を変えて需給を調整すること | ピーク時に節電すると料金が割り引かれる |
| VPP(仮想発電所) | 各地の蓄電池や発電設備を束ねて1つの発電所のように制御する | 家庭の蓄電池をまとめて活用 |
| ZEH(ゼッチ) | 省エネと創エネで年間のエネルギー収支をゼロ以下にする住宅 | ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス |
| ヒートポンプ | 少ない電力で空気中などの熱を集めて移動させる技術 | エアコン、エコキュート |
再生可能エネルギーにはどんな種類がある?
再生可能エネルギー(再エネ)は、使っても自然の力で補充されるエネルギーです。発電のときにCO2をほとんど出さない(バイオマスは差し引きで増やさない)ため、脱炭素の中心になっています。石油・石炭・天然ガスの化石燃料や、ウランを使う原子力は再エネに含まれません。
| 種類 | しくみ | 特徴・課題 |
|---|---|---|
| 太陽光 | 太陽電池で光を電気に変える | 設置しやすいが、夜や雨の日は発電できない |
| 風力 | 風で風車を回して発電 | 陸上と洋上がある。風の強さで出力が変わる |
| 水力 | 水の落差で水車を回す | 出力が安定しているが、大規模ダムの適地は少ない |
| 地熱 | 地下の蒸気や熱水でタービンを回す | 天候に左右されない。火山の多い日本は資源量が多い |
| バイオマス | 木くず・家畜のふん尿・生ごみなど生物由来の資源を燃やす、またはガス化する | 燃やすとCO2は出るが、植物が育つときに吸収した分なので差し引きで増えないとされる |
太陽光と風力は天候で出力が大きく変わる「変動電源」です。蓄電池、送電網の強化、需要側の調整(ディマンドレスポンス)とセットで増やす必要があります。一方、地熱と水力は天候に左右されにくい電源です。
新しい燃料の用語として、燃やしてもCO2を出さない水素やアンモニア(石炭火力に混ぜる混焼の研究が進む)、廃食用油などから作るSAF(持続可能な航空燃料)も押さえておきましょう。海底のメタンハイドレートは化石燃料の一種で、再エネではありません。
似た用語の違いは?コージェネとコンバインドサイクルなど
名前や仕組みが似ている用語は、次の表の「見分けるポイント」で区別します。
| 用語A | 用語B | 見分けるポイント |
|---|---|---|
| コージェネレーション | コンバインドサイクル発電 | コージェネは排熱を「熱」として使う。コンバインドサイクルは排熱で蒸気タービンも回し「発電」効率を上げる |
| スマートグリッド | スマートメーター | グリッドは送電網全体、メーターは各家庭などの計器 |
| 再生可能エネルギー | 非化石電源 | 非化石電源は再エネに原子力を加えたもの |
| バイオマス | 化石燃料 | どちらも燃やすとCO2が出るが、バイオマスは成長時の吸収と相殺されるとされる |
| ディマンドレスポンス | VPP | DRは需要側の使い方の調整、VPPは分散した設備を束ねて制御する仕組み |
日本の電源構成はどうなっている?
資源エネルギー庁が2026年4月に公表した「令和6年度(2024年度)エネルギー需給実績(確報)」によると、2024年度の発電電力量は9,911億kWhで、構成は次のとおりです。
| 電源 | 割合 | 前年度からの変化 |
|---|---|---|
| 再生可能エネルギー(水力を含む) | 23.1% | 0.2ポイント増 |
| 原子力 | 9.4% | 0.9ポイント増 |
| 火力(バイオマスを除く) | 67.5% | 1.1ポイント減 |
再エネと原子力を合わせた非化石電源の比率は32.5%です。発電の約3分の2はまだ火力で、日本は化石燃料の多くを輸入に頼っています。
将来の見通しとして、2025年2月18日に閣議決定された第7次エネルギー基本計画は、2040年度の電源構成を再エネ4〜5割程度・原子力2割程度・火力3〜4割程度と示しました。再エネを最大の電源にする方向です。ここでも、2024年度の実績と2040年度の見通しを取り違えないようにしましょう。
エネルギー用語の問題を解く手順
- 選択肢の用語が「発電の方法」「電気の送り方・使い方」「燃料」のどれの話かを分ける
- 再エネかどうかを問われたら「自然の力で補充されるか」で判定する(原子力・化石燃料は外す)
- コージェネは「熱も使う」、スマートグリッドは「ITで需給調整」という核の一語を探す
- 数字は「何年度の実績か見通しか」を確かめてから比べる
練習問題1:用語の説明で正しいのは?
エネルギーに関する用語の説明として最も妥当なものはどれか。
1. コージェネレーションとは、太陽光と風力を組み合わせて発電する方式をいう。 2. バイオマスは化石燃料の一種であり、再生可能エネルギーには含まれない。 3. スマートグリッドとは、ITを活用して電力の需要と供給を調整する送電網をいう。 4. 地熱発電は、太陽光発電と同じく、天候によって出力が大きく変わる変動電源である。
正解は3。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 誤り | コージェネは発電と排熱利用の組合せ。電源の組合せではない |
| 2 | 誤り | バイオマスは生物由来の資源で、再エネに含まれる |
| 3 | 正しい | スマートグリッドの定義どおり |
| 4 | 誤り | 地熱は天候に左右されにくい。変動電源は太陽光・風力 |
練習問題2:電源構成の記述の正誤は?
次の記述ア・イの正誤の組合せとして正しいものはどれか。
ア 2024年度の日本の発電電力量のうち、火力(バイオマスを除く)が占める割合は半分を下回った。
イ 原子力発電は、発電時にCO2をほとんど出さないため、再生可能エネルギーに分類される。
1. ア正・イ正 2. ア正・イ誤 3. ア誤・イ正 4. ア誤・イ誤
正解は4。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 ア正・イ正 | 誤り | アもイも誤り |
| 2 ア正・イ誤 | 誤り | アは誤り。2024年度の火力は67.5%で、半分を上回る |
| 3 ア誤・イ正 | 誤り | イは誤り。原子力は非化石電源だが再エネではない |
| 4 ア誤・イ誤 | 正しい | アは67.5%、イは分類の取り違え |
時短のコツ:「再エネに含まれるか」を問われたら、燃料を「掘り出して使い切るもの(化石燃料・ウラン)」か「自然に補充されるもの」かの二択で分けると、一瞬で判断できます。
つまずいたときは何を確認する?
| つまずき | 確認する操作 |
|---|---|
| カタカナ用語が混ざる | 用語ごとに「核の一語」(熱も使う、ITで調整、束ねる)を1つ書く |
| 再エネと非化石電源を混同する | 非化石=再エネ+原子力、と式で書く |
| 電源構成の数字を取り違える | 2024年度実績(23.1・9.4・67.5)と2040年度見通し(4〜5割・2割・3〜4割)を別の行に書く |
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Q & A
よくある質問
Q.原子力は再生可能エネルギーですか?+
いいえ。CO2をほとんど出さない非化石電源ですが、ウランを使うので再エネには含まれません。
Q.コージェネとコンバインドサイクルは同じですか?+
違います。コージェネは排熱を熱として使う仕組み、コンバインドサイクルはガスタービンの排熱で蒸気タービンも回して発電効率を上げる方式です。
Q.電源構成の数字はいつのものを覚えればいいですか?+
資源エネルギー庁のエネルギー需給実績の最新年度です。2026年9月時点では2024年度の確報が最新です。
Q.バイオマスはなぜ燃やしても脱炭素になるのですか?+
原料の植物が育つときにCO2を吸収しているので、燃やして出る分と差し引きで増えないと考えられているからです。