KEY TAKEAWAYS
この記事でわかること
- 4択は、正解を探すより確実に違うものを消すほうが速く、ミスも減ります。
- 「ア・イの正誤の組合せ」は、自信のある記述を1つ判定すれば必ず2択に絞れます。
- 「必ず」「すべて」などの強い表現は疑うきっかけです。ただし強い表現だけで誤りと決めず、中身で判断します。
- 空欄は作らないのが基本です。見直しは「空欄→マークのずれ→印をつけた問題」の順に行います。
この記事の目次
4択の消去法はどんな手順で使う?
BEST-Aは、日本人事試験研究センターの提供科目表で60題・1時間とされ、1問に使える時間は平均約1分です。選択肢を1つずつ「正しいか」とじっくり検討する時間はないので、次の手順で「明らかに違うもの」から消していきます。
- 問題文の「正しいもの」「誤っているもの」「確実にいえるもの」に丸をつける。
- 4つの選択肢を読み、明らかに違うものに×をつける。
- 残った選択肢どうしで、違う部分(数字・主語・範囲の言葉)にだけ線を引く。
- 線を引いた部分だけを、本文・資料・知識と照らす。
- 2つまで絞れて決め手がなければ、30秒以内に選んで印をつけ、次へ進む。
1は地味ですが効果の大きい手順です。「誤っているもの」を選ぶ問題で正しいものを選ぶミスは、知識があっても起きます。3は、残った選択肢を最初から読み直さず、違う部分だけを比べるための工夫です。
ア・イの正誤の組合せはどう2択に絞る?
社会情勢や国語の問題では、2つの記述ア・イの正誤の組合せを選ぶ形がよく使われます。選択肢は4通りしかないので、アとイのうち自信のあるほうを先に判定すれば、選択肢は必ず2つに絞れます。
- 【独自例題1】次の記述ア・イの正誤の組合せとして正しいものはどれか。ア:国政選挙の選挙権は、年齢満18年以上の日本国民が持つ。イ:衆議院議員の任期は6年で、3年ごとに半数が改選される。 1. ア正・イ正 2. ア正・イ誤 3. ア誤・イ正 4. ア誤・イ誤
| 手順 | 判定 | 残る選択肢 |
|---|---|---|
| アを判定 | 正(公職選挙法9条:年齢満18年以上) | 1か2 |
| イを判定 | 誤(任期6年・3年ごとの半数改選は参議院。衆議院は4年で、解散がある:憲法45条・46条) | 2 |
| 結論 | ア正・イ誤 | 正解は2 |
選択肢1はイを正しいとした点、3と4はアを誤りとした点で外れます。イに自信がなくても、アを判定した時点で正解の確率は2分の1です。分からない記述に時間をかけるより、分かる記述から手をつけてください。
言い過ぎの選択肢はどう見抜く?
文章理解の内容一致では、本文より「言い過ぎ」の選択肢と「本文にない」選択肢が誤りになりやすくなります。当サイトで作った短い文章で確かめます。
- 【独自例題2】本文:地域の図書館では近年、本を貸すだけでなく、住民が集まって学ぶ場としての役割が重視されている。講座や展示を開く館も増えており、利用者の年齢層も広がりつつある。ただし、こうした取り組みには人手と予算が必要で、どの館でも同じように進められるわけではない。 本文の内容に合うものはどれか。 1. 図書館は、本の貸し出しをやめて学びの場に変わりつつある 2. 講座を開く館は増えているが、どの館でも進められるとは限らない 3. すべての図書館が講座を開くようになり、利用者の年齢層が広がった 4. 図書館の予算は近年、国の補助が増えたことで大きく伸びている
| 選択肢 | 判定 | 誤りの型 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 1 | 誤り | 本文と逆 | 本文は「本を貸すだけでなく」で、貸し出しをやめるとは言っていない |
| 2 | 正しい | ― | 「増えている」と「どの館でも同じようには進められない」を言い換えている |
| 3 | 誤り | 言い過ぎ | 本文は「開く館も増えて」で、すべての館ではない |
| 4 | 誤り | 本文にない | 予算が必要とは書かれているが、国の補助や予算の伸びは書かれていない |
4のように、本文の語(予算)を使いながら、本文にない情報を足した選択肢は見落としやすい型です。「矛盾している」のか「書かれていない」のかを区別すると、迷いが減ります。
強い表現と弱い表現の見分け表
| 注意する表現 | 誤りになりやすい理由 | 本文ではよく見る表現 |
|---|---|---|
| 必ず・常に | 例外が1つでもあれば誤り | 〜ことが多い・〜場合がある |
| すべて・どの〜も | 1つでも当てはまらなければ誤り | 一部の・多くの・増えている |
| 一切〜ない・決して | 少しでも認められていれば誤り | 原則として〜ない |
| 〜だけ・〜のみ | ほかにもあれば誤り | 〜など・〜を中心に |
ただし、法律で決まっている数字(任期や年齢など)のように、強く言い切っても正しい記述もあります。強い表現があるだけで誤りと決めず、最後は中身で判断してください。
資料の問題でも消去法は使える?
資料分析では、正確に計算する前に、概算で「ありえない」選択肢を消せます。次の数値は説明用の架空データです。
- 【独自例題3】ある市の図書館の貸出冊数は、2024年度が312千冊、2025年度が351千冊だった(架空データ)。2025年度の対前年度増加率として正しいものはどれか。 1. 約11.1% 2. 12.5% 3. 39% 4. 約88.9%
| 選択肢 | 判定 | どこから出た数か(誤りの理由) |
|---|---|---|
| 1. 約11.1% | 誤り | 増加量39を後の年度の351で割った値(39÷351)。分母は前年度の312 |
| 2. 12.5% | 正しい | 増加量39÷前年度312=0.125。312×0.125=39で検算できる |
| 3. 39% | 誤り | 増加量の39千冊を、そのまま%と取り違えた値 |
| 4. 約88.9% | 誤り | 312÷351で、前年度が今年度の何%かを表す値。増加率ではない |
概算の手順はこうです。312の10%は31.2、15%は46.8なので、増加量39なら増加率は10%と15%の間です。これで3と4が消え、1と2の2択になります。最後に分母が前年度の312であることを確かめれば、2に決まります。増加率の考え方は増加率の求め方で詳しく説明しています。
迷ったときと見直しは、どの順番で?
BEST-Aは時間に余裕がない試験なので、見直しに使えるのは数分です。センターは実施団体向けのQ&Aで、問題集は必ずしも問題番号順に解答する必要はないとしているので、迷った問題は印をつけて先へ進み、最後に戻る形で構いません。
- 空欄がないか:分からない問題も1つ選びます。4択なので、選べば4分の1の確率で得点になります。
- マークのずれ:マークシートなら、10問ごとに問題番号とマークの行が合っているかを確かめます。
- 印をつけた問題:2択まで絞った問題から見直し、根拠が見つかったときだけ答えを変えます。
誤答の扱いについて補足します。センターは、IRTスコアは正解できた問題の統計的性質に応じて決まると説明していますが、BEST-Aで誤答を減点するかどうかを明記した一般向けの説明は見当たりませんでした。空欄にする利点は考えにくいものの、受験案内に注意書きがあれば必ずそれに従ってください。なお、同じセンターの「事務適性検査」などは、誤答や飛ばした問題の数を正答数から差し引く採点で、BEST-Aとは別の検査です。
消去法がうまく働かないときは?
| つまずき | 確認する操作 |
|---|---|
| 2択で毎回外す | 残った2つの違う部分だけに線を引き、本文・資料の該当箇所を指で押さえる |
| 組合せ問題でどちらの記述も自信がない | 数字・主語・請求先など、入れ替えられやすい語から判定する |
| 見直しで正解を不正解に変えてしまう | 「根拠が見つかったときだけ変える」と決め、印の横に根拠を1語書く |
| 消去に時間がかかりすぎる | 1問1分を超えたら印をつけて次へ。戻るのは最後の数分だけ |
1分で差がつくコツ:選択肢を読む前に、問題文の「正しい/誤っている」を丸で囲み、選択肢の横に○×を書き込みながら読みます。頭の中だけで判定すると、2つ目を読んだ時点で1つ目の判定を忘れて読み直すことになり、その数十秒が60問分積み重なります。
消去法を実際の問題で試したい場合は、無料お試し10問(登録不要)で、全選択肢の解説まで確認できます。時間全体の使い方は60問60分の時間配分にまとめています。
Q & A
よくある質問
Q.分からない問題は空欄にしたほうがよいですか?+
空欄にせず1つ選ぶのが基本です。BEST-Aで誤答を減点するという一般向けの説明は見当たりませんが、受験案内に注意書きがあればそれに従ってください。
Q.最初に選んだ答えを見直しで変えてもよいですか?+
根拠が見つかったときだけ変えます。なんとなく不安で変えると、正解を不正解にしてしまうことがあります。
Q.組合せ問題でア・イの両方が分からないときは?+
4つから1つを選ぶしかありません。時間をかけずに選んで印をつけ、次へ進みましょう。
Q.テストセンターでも見直しはできますか?+
前の問題に戻れるかどうかは画面の仕様によります。予約時の案内や受験案内を確認し、戻れない場合に備えて1問ずつ決めて進む練習もしておくと安心です。
Q.消去法はどの分野でも使えますか?+
社会情勢と文章理解で特に有効です。論理や資料でも、条件に合わない選択肢や、概算で大きく外れる選択肢を先に消すと、確かめる数が減って時間を短縮できます。