KEY TAKEAWAYS

この記事でわかること

  • 面接カードは、面接官が質問を組み立てるための資料。書いたことは深掘りされる前提で書く。
  • 1項目1メッセージ。1つの欄に強みや実績を詰め込むと、どれも印象に残らない。
  • 経験は自分の役割と数字で書く。面接で説明できない数字や大げさな表現は書かない。
  • 民間の用語は、住民・事業者・サービスの質など行政の言葉に置き換えると伝わりやすい。
  • 提出前に、各欄を声に出して1分で説明できるか確かめ、控えを取っておく。
この記事の目次
  1. 01面接カードとは?面接で何に使われるのか
  2. 02よくある項目と、書き方のポイントは?
  3. 03どの順番で書けばよいか
  4. 04書き方の原則は何か
  5. 05各欄の最初の一文は、どんな型で書けばよいか
  6. 06弱い書き方は、どう直せばよいか
  7. 07書いた内容は、どう深掘りされるか
  8. 08民間の言葉は、どう言い換えればよいか
  9. 09提出前に、何をチェックすればよいか
  10. 10よくある質問

面接カードとは?面接で何に使われるのか

面接カード(面接シート、エントリーシートなどとも呼ばれます)は、面接の前に提出する書類で、志望動機や職務経験、自己PRなどを書きます。申込のときに出す場合、第1次試験の合格後に出す場合、試験当日に書く場合があり、提出の時期と書式は受験案内で確認します。

面接官はこのカードを見ながら質問を組み立てます。つまり、面接カードは面接の台本の元です。自分が話したいことに質問を誘導できる一方で、書いたことはすべて深掘りの対象になります。書類選考として点数がつけられる試験もあるため、読みやすさも大切です。

よくある項目と、書き方のポイントは?

面接カードのよくある項目と書き方のポイント(当サイトの整理)
項目書き方のポイント
職歴・職務内容担当業務を、業界外の人にも分かる言葉で。役職や部下の人数など立場も
志望動機なぜ公務員か+なぜこの自治体か+自分の経験との接点
職務経験で成果を上げたこと課題・自分の行動・数字で示す成果
自己PR(強み)強み→根拠となる経験→公務での活かし方
取り組みたい仕事・施策志望先の実際の施策名を挙げ、関わり方を具体的に
資格・免許、趣味・特技事実を簡潔に。話を広げられるものを選ぶ

志望動機の組み立て方は志望動機の作り方、強みの書き方は自己PRの書き方で詳しく説明しています。

どの順番で書けばよいか

  1. 受験案内で、項目・字数・枠の大きさ・手書きかどうか・提出時期を確認する。
  2. 職歴を表にし、困った・工夫した・成果が出た場面を書き出す(材料ノート)。
  3. 項目ごとに、伝えたいメッセージを1つだけ決めて一文で書く。
  4. その一文を裏づける経験と数字を1つ選び、下書きする。
  5. 声に出して読み、1分で説明できるか、追加質問に答えられるかを確かめる。
  6. 清書し、提出前に控え(コピーや画像)を取っておく。

書き方の原則は何か

  • 1項目1メッセージ:1つの欄で伝えたいことは1つに絞る。強みを3つ並べるより、1つを経験で裏づけるほうが伝わる。
  • 数字と役割:「売上を伸ばした」ではなく「5人のチームのリーダーとして、担当地域の新規契約を前年の1.3倍にした」。
  • 面接で話せないことは書かない:大げさな表現や、細かく聞かれると困る内容は書かない。
  • 結論から書く:各欄の最初の一文で要点が分かるようにする。
  • 欄の間で矛盾させない:志望動機・自己PR・取り組みたい施策が、同じ方向を向いているか確かめる。

各欄の最初の一文は、どんな型で書けばよいか

面接官は、限られた時間でカード全体に目を通します。各欄の最初の一文で要点が伝わるように、次の型を使うと書き出しで迷いません。例文は構成を示すための作例なので、内容は自分の経験に置き換えてください。

欄ごとの書き出しの型(当サイトの作例)
欄最初の一文の型作例
職務経験で成果を上げたこと(立場)として、(課題)を(成果)に改善した。窓口チームのリーダーとして、長い待ち時間を約4割短縮した。
自己PR私の強みは(強み)である。私の強みは、相手の事情を聞き取り、条件を整理して合意をつくる力である。
志望動機(経験で気づいたこと)を、(志望先の仕事)で生かしたい。高齢の利用者の手続きを支えた経験を、貴市の窓口改善で生かしたい。
取り組みたい仕事(施策名)に、(自分の技能)で関わりたい。窓口のデジタル化に、業務の記録と分析の経験で関わりたい。

一文目のあとに、根拠になる経験と数字を2〜3文で続けます。一文目だけを並べて読んでも筋が通っていれば、カード全体のメッセージがそろっている証拠です。

弱い書き方は、どう直せばよいか

当サイトが作成した架空の例で、弱い書き方と改善例を比べます。改善例には、立場・気づき・行動・成果・活かし方がそろっていて、面接官が質問しやすい形になっています。

弱い例と改善例(架空の例)
項目弱い例改善例
職務経験で成果を上げたことコールセンターで顧客満足度の向上に尽力し、チームの成績向上に大きく貢献した。チームリーダー(8名)として、問い合わせの約4割が同じ内容であることに着目し、回答手順書とFAQを整備した。半年で1件あたりの対応時間を約2割短縮した。
志望動機地域に貢献したいと考え、安定した環境で長く働ける貴市を志望した。前職で高齢の利用者から手続きの相談を多く受け、身近な行政の支えの大切さを感じた。窓口のデジタル化を進める貴市で、手続きの案内を改善する仕事に携わりたい。
取り組みたい施策市民サービスの向上に取り組みたい。総合計画に掲げられた窓口の手続きの簡素化について、問い合わせの記録と分析の経験を生かし、手続きごとの課題の洗い出しに取り組みたい。

書いた内容は、どう深掘りされるか

記述ごとに予想される深掘り質問
書いたこと予想される深掘り
成果の数字どうやって測ったのか。あなた一人の成果か
工夫したことなぜその方法を選んだのか。ほかの案はあったか
周りを巻き込んだ反対した人はいたか。どう説得したか
取り組みたい施策その施策の課題は何だと思うか。あなたなら何をするか
強みその強みが裏目に出た経験はあるか
趣味・特技それを仕事にどう生かせるか

深掘りの流れと答え方の骨組みは、経験者採用の面接でよく聞かれる質問で詳しく整理しています。

民間の言葉は、どう言い換えればよいか

言い換えの例(当サイトの整理)
民間でよく使う言葉面接カードでの言い換えの例
顧客・ユーザー住民・事業者・利用者
売上・利益を伸ばしたサービスの質や効率を高めた(数字は前職の実績として示す)
競合に勝つ限られた予算と人員で、より多くの住民に届ける
KPI・PDCA目標の指標・計画と振り返りの繰り返し(略語は開いて書く)
クロージング合意の形成・手続きの完了

略語や業界用語は、読み手が分からなければ伝わりません。業界外の家族や知人に読んでもらい、意味が通じるか確かめましょう。

提出前に、何をチェックすればよいか

つまずき → 確認する操作
つまずき・確認点確認する操作
欄が埋まらない材料ノートから経験を1つ選び、課題・行動・成果の3文で書く
欄に収まらない1項目1メッセージに絞り、背景説明を削る
数字の根拠を説明できない測り方を言えない数字は、「約」や傾向の表現に直す
欄ごとに話がばらばら志望動機・自己PR・取り組みたい施策を並べて、同じ方向か確認する
誤字・文体の混在声に出して読み、文末だけを拾い読みする

提出したカードの控えは、面接の直前に必ず読み返してください。書いたことと話すことがずれると、信頼を損ねるおそれがあります。申込書類全体の書き方は申込書類・職務経歴書の書き方、試験全体の流れは経験者採用の申込から採用までの流れで確認できます。

面接カードを書く時期は、筆記試験の準備と重なることがよくあります。第1次試験がBESTの場合は、登録不要の無料お試し10問で形式を先に確かめ、書類と筆記の時間配分を決めておくと慌てません。

Q & A

よくある質問

Q.面接カードは手書きとパソコン、どちらがよいですか?

受験案内の指定に従ってください。指定がなく選べる場合は、読みやすさを優先します。手書きの場合は、下書きをしてから清書し、字の大きさをそろえると読みやすくなります。

Q.欄を小さな字でびっしり埋めたほうがよいですか?

読みにくくなるので避けたほうが無難です。1項目1メッセージに絞り、面接で補足できる余地を残すほうが、質問を引き出しやすくなります。

Q.前職の会社名や数字は書いてもよいですか?

職歴の欄には会社名を書くのがふつうです。ただし、非公開の数字や取引先名など守秘義務にかかわる情報は書かず、割合や規模感で示しましょう。

Q.複数の自治体に出す面接カードは、同じ内容でよいですか?

職務経験や強みの材料は共通で使えますが、志望動機と取り組みたい施策は、それぞれの自治体の計画に合わせて書き直す必要があります。自治体名だけを差し替えた内容は、面接の深掘りで見抜かれやすくなります。

Q.面接カードに書いていないことも聞かれますか?

聞かれることがあります。転職理由、異動への考え、公務員の仕事の理解などは、カードに欄がなくても質問されることがあります。面接の定番質問は別に準備しておきましょう。

読了、おつかれさまでした。ほかの対策ガイドを読む