KEY TAKEAWAYS

この記事でわかること

  • 場合の数は、「または」(どちらか一方が起きる)なら足す、「続けて」「かつ」(両方が順に起きる)ならかける、の2つで大半を処理できます。
  • 数え漏れと重複を防ぐには、樹形図(1つ目の選び方ごとに枝を分ける)か表(2つの組合せを縦横に並べる)で書き出します。
  • 条件のついた位置(先頭に0は置けない、末尾は偶数など)があるときは、条件の強い位置から先に数えると場合分けが減ります。
  • 答えの数が大きくなりそうなら、公式に頼る前に小さな例で書き出して、数え方が正しいかを確かめます。
この記事の目次
  1. 01場合の数の問題は何を聞いている?
  2. 02和の法則と積の法則はどう使い分ける?
  3. 03数え漏れを防ぐ書き出し方の手順
  4. 04例題1:足すかかけるかを判断する
  5. 05例題2:先頭に0を置けない整数を数える
  6. 06例題3:表で数えて「または」を足す
  7. 07重複して数えていないかはどう確かめる?
  8. 08つまずいた操作から確認する
  9. 091分で解くための時短のコツ
  10. 10次に練習すること
  11. 11よくある質問
  12. 12出典・参考

場合の数の問題は何を聞いている?

場合の数の問題は、「全部で何通りあるか」を数える問題です。道順、カードの並べ方、サイコロの目の出方、代表の選び方など題材はさまざまですが、やることはもれなく、重複なく数えることだけです。

計算自体は足し算とかけ算がほとんどです。難しさは、どの場面で足し、どの場面でかけるかの判断と、同じものを2回数えていないかの確認にあります。この記事では、その判断のしかたと書き出し方を整理します。

並べ方と選び方の公式(nPr・nCr)は順列と組合せの使い分け、道順は最短経路の数え方、確率への応用は確率の基本で扱っています。

和の法則と積の法則はどう使い分ける?

2つの法則の見分け方
法則使う場面問題文の言葉例
和の法則(足す)同時には起きない場合のどれか1つまたは、あるいは、〜か〜電車3通り・バス2通りのどちらかで行く → 3+2=5通り
積の法則(かける)1つ目を決めたあと、続けて2つ目を決める続けて、かつ、〜してから〜上着3着・ズボン2本から1つずつ選ぶ → 3×2=6通り

迷ったときは「1つ目の選び方それぞれに対して、2つ目の選び方が全部そろっているか」を考えます。そろっていればかけ算、別々のルートのどちらかなら足し算です。

和の法則を使うときは、2つの場合が同時に起きない(重なりがない)ことを確かめます。重なりがある場合は、ベン図のように重なった分を引く必要があります。

数え漏れを防ぐ書き出し方の手順

  1. 何を1通りと数えるかを決める:並び順を区別するのか(AB と BA は別か)、同じものを含むかを確認する。
  2. 条件の強い位置・人から決める:先頭に0は置けない、末尾は偶数など、選べる数が少ない位置を最初に数える。
  3. 樹形図か表で書き出す:選ぶものが3段階以上なら樹形図、2つの組合せなら表が向く。
  4. 規則が見えたら計算に切り替える:枝の数が毎回同じになると分かったら、残りはかけ算で出す。

たとえば A・B・C の3人の並び方を樹形図で書くと、先頭が A の枝から ABC・ACB、B の枝から BAC・BCA、C の枝から CAB・CBA の6通りです。先頭3通り×2番目2通り×最後1通り=6 と、かけ算でも同じになります。

例題1:足すかかけるかを判断する

例題1 A町からB町へ行く道が3本、B町からC町へ行く道が4本ある。また、A町からC町へB町を通らずに行く道が2本ある。A町からC町へ行く方法は何通りか。ただし、同じ町を2度通らないものとする。

1. 9通り 2. 12通り 3. 14通り 4. 24通り

解き方 B町を通るルートは「A→Bを選び、続けてB→Cを選ぶ」ので 3×4=12通り。直接行くルートは2通り。この2つは同時には起きないので足して、12+2=14通りです。

例題1の選択肢の確認
選択肢判定どこから出る数か
1. 9通り×3+4+2。続けて選ぶ部分まで足してしまった値
2. 12通り×B町を通るルートだけを数え、直接の2本を忘れた値
3. 14通り○3×4+2
4. 24通り×3×4×2。「または」の部分までかけてしまった値

正解は3です。ルートを「B町経由」「直接」に分けてから、それぞれの中で積の法則を使う、という順番で考えると迷いません。

例題2:先頭に0を置けない整数を数える

例題2 0・1・2・3 の4枚のカードから3枚を選んで並べ、3けたの整数を作る。作れる整数は何通りか。

1. 6通り 2. 18通り 3. 24通り 4. 27通り

解き方 条件の強い百の位から数えます。百の位は0以外の3通り。十の位は、残り3枚(0を含む)から3通り。一の位は残り2枚から2通り。3×3×2=18通りです。

例題2の選択肢の確認
選択肢判定どこから出る数か
1. 6通り×先頭が0になる並び(0□□)の数。除く側の数を答えた値
2. 18通り○3×3×2(または 24−6)
3. 24通り×4×3×2。先頭の0を除いていない値
4. 27通り×3×3×3。同じカードを2回使えるとした値

正解は2です。全体の24通りから、先頭が0の6通り(残り3枚から2枚を並べる3×2)を引いても18通りになります。条件の強い位置から数える方法と、全体から除く方法のどちらでも解けるので、片方で解いたらもう片方で検算できます。

例題3:表で数えて「または」を足す

例題3 大小2つのサイコロを同時に投げるとき、出た目の和が5の倍数になるのは何通りか。

1. 7通り 2. 4通り 3. 12通り 4. 3通り

解き方 目の和は2〜12なので、5の倍数になるのは和が5か10のときです。大きいサイコロの目ごとに表で数えます。

例題3の書き出し(大きいサイコロの目ごと)
大の目和が5になる小の目和が10になる小の目個数
14―1
23―1
32―1
4162
5―51
6―41
計4通り3通り7通り

和が5と和が10は同時には起きないので足して、4+3=7通り。正解は1です。2は和が5の場合だけ、4は和が10の場合だけを数えた値です。3は「和が5」と「和が10」の個数をかけた値で、「または」を積の法則で処理してしまっています。

大小2つのサイコロは区別するので、(大1, 小4) と (大4, 小1) は別の1通りとして数えます。

重複して数えていないかはどう確かめる?

積の法則でかけ算をすると、同じ組を順番違いで2回数えることがあります。A〜Dの4人から2人を選ぶ場面で比べてみます。

同じ「4人から2人」でも、区別の有無で答えが変わる
問題並び順を区別するか数え方答え
委員長と副委員長を1人ずつ選ぶ区別する(A委員長・B副 と B委員長・A副 は別)4×312通り
2人の担当者を選ぶ区別しない(AとB、BとAは同じ組)4×3÷26通り

区別しない場合は、区別して数えた12通りの中に、同じ組が「AB・BA」のように2回ずつ入っています。そのため2で割ります。書き出して確かめると、AB・AC・AD・BC・BD・CD の6通りです。

役割や順番に意味があるかを問題文で確かめ、意味がなければ割る、と覚えておくと、答えが2倍(3人なら6倍)になる失敗を防げます。この判断は順列と組合せの使い分けの中心でもあります。

つまずいた操作から確認する

つまずき確認する操作
足すかかけるかで迷う「1つ目の各選び方に、2つ目の選び方が全部つくか」を確かめる
答えが大きすぎる同じものを2回数えていないか、並び順を区別しすぎていないかを確かめる
答えが小さすぎる場合分けのどれかを忘れていないか、樹形図の枝を数え直す
条件つきの位置で間違える先頭・末尾など条件の強い位置から先に数え直す

1分で解くための時短のコツ

  • 「全体−条件に合わないもの」を使う:例題2のように、除く側の方が数えやすいときは引き算が速いです。
  • 樹形図は1本の枝だけ書く:枝ごとの数が同じと分かれば、1本数えてかけ算に切り替えます。
  • 選択肢の数を見てから数え始める:選択肢の差が大きければ、細かい書き出しをせずに概算で絞れることもあります。

次に練習すること

並べる・選ぶを公式で速く数えるには順列と組合せの使い分け、碁盤の目の道順は最短経路の数え方へ進んでください。場合の数を確率に使う問題は確率の基本、試合の組合せの数はリーグ戦の勝敗表の書き方で確認できます。

数え方の型を覚えたら、登録不要の無料お試し10問で、本番と同じ1問1分のペースで解けるかを試してみてください。

Q & A

よくある質問

Q.樹形図と表はどちらを使えばよいですか?

2つのものの組合せ(サイコロ2つ、2人の選び方など)は表、3段階以上で順に決めていく場合は樹形図が向いています。どちらも、規則が見えたらかけ算に切り替えます。

Q.「少なくとも1つ」を数える問題は?

全体の数から「1つもない場合」を引くと速く数えられます。確率の問題でも同じ考え方を使います。

Q.サイコロを2つ投げる問題で、目の組を区別しないのはどんなときですか?

問題文が「目の組合せ」を聞いている場合や、同じ形のサイコロで区別できないと書かれている場合です。確率を求める問題では、区別して36通りで数えるのが基本です。

Q.同じカードが2枚あるときの並べ方は?

同じものを区別しないので、区別したときの並べ方を、同じもの同士の並べ方の数で割ります。たとえば A・A・B の並べ方は 3×2×1÷2=3通り(AAB・ABA・BAA)です。

出典・参考

読了、おつかれさまでした。ほかの対策ガイドを読む