KEY TAKEAWAYS

この記事でわかること

  • 選んだものに順番・役割の区別があれば順列(nPr)、区別がなければ組合せ(nCr)。この1つの質問で使い分けます。
  • nPr=n!÷(n−r)!、nCr=nPr÷r!。組合せは、順列で数えたものを「選んだ r 個の並べ方 r! 通り」で割ったものです。
  • 円形に並べるときは、回転して同じになる並びを1つと数えるので (n−1)! 通りです。
  • 「男性から2人、女性から2人」のようにグループごとに選ぶときは、それぞれの組合せをかけるのが基本です。
この記事の目次
  1. 01順列と組合せは何が違う?
  2. 02使い分けを判断する手順
  3. 03例題1:役割のある選び方(順列)
  4. 04例題2:グループごとに選ぶ(組合せ×組合せ)
  5. 05例題3:円形に並ぶ(円順列)
  6. 06練習問題:どの公式を使うか選ぶ
  7. 07つまずいた操作から確認する
  8. 081分で解くための時短のコツ
  9. 09次に練習すること
  10. 10よくある質問
  11. 11出典・参考

順列と組合せは何が違う?

順列も組合せも、「n個の中から r個を選ぶ」場面で使う数え方です。違いは、選んだあとに順番や役割の区別があるかどうかだけです。

順列と組合せの比較(5人から2人を選ぶ例)
順列(nPr)組合せ(nCr)
選んだ後の区別ある(順番・役割・位置)ない(グループとして同じ)
例委員長と副委員長を選ぶ2人の担当者を選ぶ
AとBを選んだとき「A委員長・B副」と「B委員長・A副」は別「AとB」は1通り
公式nPr=n!÷(n−r)!nCr=nPr÷r!
5人から2人5P2=5×4=20通り5C2=20÷2=10通り

組合せが順列より小さくなるのは、順列では「AとB」の組を AB・BA の2回数えているからです。3人を選ぶなら同じ組を 3!=6回ずつ数えているので、6で割ります。

迷ったら、選んだ2人を入れ替えてみます。入れ替えて別の結果になるなら順列、同じ結果なら組合せです。和の法則・積の法則の基本は場合の数の基本で確認できます。

使い分けを判断する手順

  1. n と r を決める:何個(何人)の中から、何個選ぶのかを書き出す。
  2. 入れ替えテストをする:選んだものを2つ入れ替えて、結果が変わるかを考える。変わるなら順列、変わらないなら組合せ。
  3. 特別な並び方か確かめる:円形に並べる(円順列)、同じものを含む、同じものを何度も選べる(重複順列)場合は、それぞれの式を使う。
  4. グループや条件があれば分けてかける:「男性から2人・女性から2人」は、それぞれを数えて積の法則でかける。
特別な並び方の公式
場面式例
円順列(回転して同じものを1つと数える)(n−1)!5人が円卓に座る:4!=24通り
同じものを含む順列n!÷(p!×q!×…)A・A・B・B の並べ方:4!÷(2!×2!)=6通り
重複順列(同じものを何度でも選べる)n^r1〜3の数字で2けたの数(同じ数字可):3²=9通り

例題1:役割のある選び方(順列)

例題1 職員8人の中から、会議の司会・記録・発表の係を1人ずつ選ぶ。1人が2つ以上の係を兼ねることはない。選び方は何通りか。

1. 56通り 2. 336通り 3. 512通り 4. 6通り

解き方 係という役割があるので、選んだ3人を入れ替えると別の選び方になります。順列で 8P3=8×7×6=336通りです。

例題1の選択肢の確認
選択肢判定どこから出る数か
1. 56通り×8C3。役割の区別をなくした組合せの数
2. 336通り○8×7×6
3. 512通り×8×8×8。同じ人が兼任できるとした値
4. 6通り×3!。選んだ3人の係の割り当て方だけを数えた値

正解は2です。56×6=336 となることからも分かるように、「3人を選ぶ(56通り)→ 3人に係を割り当てる(6通り)」とかけ算で考えても同じ答えになります。

例題2:グループごとに選ぶ(組合せ×組合せ)

例題2 男性5人と女性4人の中から、男性2人と女性2人の計4人の委員を選ぶ。委員に役割の区別はない。選び方は何通りか。

1. 60通り 2. 16通り 3. 126通り 4. 240通り

解き方 役割がないので組合せです。男性の選び方は 5C2=10通り、女性の選び方は 4C2=6通り。男性を選び、続けて女性を選ぶので積の法則で 10×6=60通りです。

例題2の選択肢の確認
選択肢判定どこから出る数か
1. 60通り○5C2×4C2=10×6
2. 16通り×10+6。続けて選ぶのに足してしまった値
3. 126通り×9C4。男女の人数の条件を無視して9人から4人を選んだ値
4. 240通り×5P2×4P2=20×12。役割がないのに順列で数えた値

正解は1です。「男性2人・女性2人」のような条件があるときに、全体から一気に 9C4 で数えると、男性3人・女性1人のような組も混ざってしまいます。

例題3:円形に並ぶ(円順列)

例題3 6人が円形のテーブルに等間隔に座る。回転して同じになる座り方は同じものとみなすとき、座り方は何通りか。

1. 60通り 2. 720通り 3. 120通り 4. 360通り

解き方 1人を固定すると、回転による重複がなくなります。残り5人を5つの席に並べるので 5!=120通りです。

例題3の選択肢の確認
選択肢判定どこから出る数か
1. 60通り×5!÷2。裏返して同じものも同じとみなした値(首飾りのような数え方)
2. 720通り×6!。1列に並べるときの数で、回転の重複を除いていない
3. 120通り○(6−1)!
4. 360通り×6!÷2。1列の並べ方を2で割っただけで、回転による重複(6通りずつ)を除いていない

正解は3です。1列の並べ方 6!=720通りのうち、1席ずつ回転させた6通りが同じ座り方になるので、720÷6=120 と考えても同じです。円卓で1人を固定する考え方は、位置関係の解き方の判断推理でも使います。

練習問題:どの公式を使うか選ぶ

次の3問は、使う公式がそれぞれ違います。解く前に「どの式か」を先に決めてから計算してみてください。

練習問題と答え
問題使う考え方答え
「けいけん」の4文字を並べかえる方法は何通りか同じものを含む順列(「け」が2つ)4!÷2!=12通り
3人がそれぞれ、A・B・Cの3会場のどれか1つに行く(同じ会場に何人でも可)。行き方は何通りか重複順列(1人ごとに3通り)3³=27通り
5人から代表2人(区別なし)を選び、残りから書記1人を選ぶ方法は何通りか組合せ×残りから1人5C2×3=10×3=30通り

3問目は、「代表2人」は役割の区別がないので組合せ、「書記」は1人だけなので残り3人から3通りです。全員をまとめて 5P3=60 とすると、代表2人の入れ替えを別に数えてしまい、ちょうど2倍になります。

このように、1つの問題の中に「区別あり」と「区別なし」が混ざることがあります。選ぶ段階ごとに入れ替えテストをして、段階ごとに式を決めるのが確実です。

つまずいた操作から確認する

つまずき確認する操作
P と C のどちらを使うか迷う選んだ2つを入れ替えて結果が変わるかを確かめる(入れ替えテスト)
組合せの計算がややこしいnCr は「分子に n から r 個、分母に r から1まで」のかけ算で書く(例:5C2=(5×4)÷(2×1))
グループの条件があるのに全体から選んでしまうグループごとに選び、積の法則でかける
円卓で答えが大きすぎる1人を固定して (n−1)! にしたかを確かめる

1分で解くための時短のコツ

  • nCr は「小さい方」で計算する:nCr=nC(n−r) なので、10C8 は 10C2=45 として計算できます。
  • 約分してからかける:8C3=(8×7×6)÷(3×2×1) は、6÷(3×2)=1 を先に消して 8×7=56 とすれば速い。
  • 選択肢の数の関係を見る:例題1の56と336のように、選択肢の比が r! になっていれば、P と C の取り違えを狙った選択肢です。

次に練習すること

組合せを道順に応用するのが最短経路の数え方、確率の分母・分子に使うのが確率の基本です。足すかかけるかの判断に戻りたい場合は場合の数の基本を確認してください。

公式の使い分けを覚えたら、登録不要の無料お試し10問で、本番と同じ1問1分のペースで解けるかを試してみてください。

Q & A

よくある質問

Q.「n!」とは何ですか?

n の階乗で、n×(n−1)×…×2×1 のことです。5!=120、4!=24、3!=6。0!=1 と決められています。

Q.「組み合わせ」と「組合せ」は違うものですか?

同じ意味です。数学の用語としては「組合せ」と送り仮名を省いて書くことが多いですが、どちらの書き方でも内容は変わりません。

Q.「女性を少なくとも1人含む」選び方はどう数えますか?

全体から「女性を1人も含まない(男性だけ)」選び方を引きます。男性5人・女性4人から3人を選ぶなら、9C3−5C3=84−10=74通りです。女性1人・2人・3人の場合を足しても同じ答えになりますが、引き算の方が短く済みます。

Q.くじ引きの確率では順列と組合せのどちらを使いますか?

分母と分子を同じ数え方にそろえれば、どちらでも同じ確率になります。引く順番を問わない問題なら組合せで数えると計算が短くなります。

出典・参考

読了、おつかれさまでした。ほかの対策ガイドを読む