KEY TAKEAWAYS

この記事でわかること

  • 増えた年・減った年を数える問題は、差の大きさではなく符号(+・−)だけを見れば足ります。
  • 表の数値の間に+と−を書き込むと、2つの系列の組合せや連続の条件も目で数えられます。
  • 「3年連続で増加」は、+が3つ続くことです。最初の年は前年がないので符号がつきません。
  • 増加率が下がっても、符号が+なら「増えた」です。増減と増加率を混同しないようにします。
この記事の目次
  1. 01増減を数える問題では何を聞かれる?
  2. 02符号を書き込んで数える手順
  3. 03例題1:2つの系列が「ともに増えた」年を数える
  4. 04例題2:「連続」「必ず」を含む記述を判定する
  5. 05例題3:2つの差が「拡大した」年を数える
  6. 06増減・増加量・増加率を混同しないために
  7. 07つまずいたら、どの操作を確認する?
  8. 081分で解くための時短のコツ
  9. 09よくある質問
  10. 10出典・参考

増減を数える問題では何を聞かれる?

時系列の表やグラフで、「前年より増えた年はいくつあるか」「AとBがともに増えた年はいくつか」「3年連続で減少したことがあるか」を問う問題です。数値の大きさを比べるだけなので、計算はほとんど要りません。

それでも間違えやすいのは、年ごとに2つの数値を行き来しながら頭の中で比べるからです。先に符号だけを書き込んでしまえば、あとは+と−の並びを数えるだけの問題になります。

符号を書き込んで数える手順

  1. 表の各年の数値の下(またはグラフの点の間)に、前年と比べて増えたら+、減ったら−、同じなら0を書く。
  2. 最初の年は前年がないので、符号を書かない。
  3. 問われている条件(「ともに増えた」「一方だけ増えた」「連続」など)を、符号の並びで言い換える。
  4. 条件に合う年に丸をつけて数える。
  5. 「同じ(0)」の年があるときは、条件に含まれるか(増加でも減少でもない)を確認する。

グラフの問題では、折れ線の傾きが右上がりなら+、右下がりなら−です。目盛りが細かくて判断しにくい点だけ、数値を読み取って確かめます。2本の線が別々の軸を使うグラフは、2軸グラフの読み方も参照してください。

例題1:2つの系列が「ともに増えた」年を数える

例題1 次の表は、ある地域の品目Xと品目Yの出荷量の推移である(架空のデータ)。2019年から2025年のうち、XとYがともに前年より増えた年はいくつあるか。

  • (2)3つ:Xが増えてYが減った年(2019年・2022年・2024年)の数です。条件の組合せを取り違えると選びます。
  • (3)4つ:Yが増えた年(2020年・2021年・2023年・2025年)の数です。Xの条件を確かめ忘れています。
  • (4)5つ:Xが増えた年の数です。Yの条件を確かめ忘れています。
出荷量の推移(単位:千トン、架空のデータ)。符号は前年との比較
年20182019202020212022202320242025
X120126123130135131138140
Xの符号+−++−++
Y8078828583868488
Yの符号−++−+−+

(1)2つ (2)3つ (3)4つ (4)5つ

解き方 2つの符号の行を縦に見て、どちらも+の年を探します。2021年と2025年の2つなので、正解は(1)2つです。

例題2:「連続」「必ず」を含む記述を判定する

例題2 例題1の表から確実にいえることはどれか。

(1)Xは3年連続で前年より増加したことがある。(2)Xが前年より減少したのは2回である。(3)Xの前年からの増加量が最も大きいのは2025年である。(4)Xが前年より減少した年には、Yも必ず減少している。

例題2の判定(正解は(2))
選択肢符号・数値での確認判定
(1)Xの符号は+−++−++。+の連続は最長2つ誤り
(2)Xの−は2020年と2023年の2つ正しい
(3)2025年の増加量は140−138=2。2021年は+7、2024年も+7誤り
(4)Xが−の2020年・2023年、Yはどちらも+誤り(反例がある)

(1)は、2021年・2022年の++のあと2023年が−なので途切れます。2024年・2025年も++で、3つは続きません。(3)は増加量の比較なので符号だけでは決まらず、差の大きさを見る必要があります。(4)の「必ず」は、1つでも反例があれば誤りです。

例題3:2つの差が「拡大した」年を数える

例題3 例題1の表で、XとYの出荷量の差(X−Y)が前年より大きくなった年はいくつあるか。

(1)2つ (2)3つ (3)4つ (4)5つ

  • (1)2つ:XとYがともに増えた年の数です。ともに増えても、差が広がるとは限りません(2025年はXが+2、Yが+4で差は縮小)。
  • (2)3つ:「Xが増えてYが減った年」だけを数えた値です。この3つの年は必ず差が広がりますが、2021年のようにXもYも増えて、Xの増え方が大きい年も差は広がります。
  • (4)5つ:Xが増えた年の数です。Yの動きを考えていません。
差の列を作って符号を書く(正解は(3)4つ)
年20182019202020212022202320242025
X−Y4048414552455452
差の符号+−++−+−

差が拡大したのは2019年・2021年・2022年・2024年の4つです。

増減・増加量・増加率を混同しないために

符号で判定できるのは「増えたか減ったか」だけです。「どれだけ増えたか(増加量)」「どれだけの割合で増えたか(増加率)」を問われたら、差や割り算が必要になります。

問われ方と必要な操作
問われ方必要な操作例題1のXでの例
増えた年の数符号だけ+は5つ
3年連続の増加符号の並び+の連続は最長2つ
増加量が最大の年差の大きさ2021年と2024年がともに+7
増加率が最大の年差÷前年2021年は7/123、2024年は7/131で2021年が大きい

増加率が前年より下がっても、符号が+なら量は増えています。「増加率が低下した=減少した」と読まないようにしましょう。増加率の比べ方は資料解釈の増加率の求め方でくわしく扱っています。

つまずいたら、どの操作を確認する?

つまずき → 確認する操作
つまずき確認する操作
年ごとに比べているうちに混乱する先に全部の年の符号を書き込んでから数える
最初の年まで数えてしまう最初の年は前年がないので符号を書かない
2つの系列の条件を取り違える「ともに」「一方だけ」「XだけでYは」を符号の組(++、+−など)に言い換える
「連続」を数え間違える符号の並びで、同じ符号が途切れずに何個続くかを数える
「必ず」を含む選択肢で迷う条件に合う年をすべて確かめ、反例が1つでもあれば誤り

平均や基準値と比べて数える問題は平均と基準の比較、「○倍を超える」項目を数える問題は倍率の判定で練習できます。資料分析全体の進め方は資料解釈のコツにまとめています。

1分で解くための時短のコツ

  • 符号の行を先に作る:問題を読んだらすぐ、表に+・−を書き込みます。1系列7年分なら20秒ほどで済み、その後の判定は数秒です。
  • グラフは傾きで判断:折れ線グラフなら数値を読まずに、右上がり・右下がりだけで符号を決められます。
  • 差が小さい年だけ数値を確認:グラフで横ばいに見える区間は、目盛りを読んで0かどうかを確かめます。

手順を確認したら、時間を計って解いてみましょう。登録不要の無料お試し10問で、資料分析を含む4分野の問題と全問の解説を確認できます。

Q & A

よくある質問

Q.前年と同じ値の年はどう扱いますか?

「増加」にも「減少」にも含めません。「前年を下回らなかった年」のような言い方なら、同じ値の年も含みます。選択肢の表現を確認してください。

Q.「2年連続で増加」と「2年間で増加」は同じですか?

違います。「2年連続で増加」は2年とも前年より増えたこと、「2年間で増加」は2年前と比べて増えたことを表すのが一般的です。途中で1回減っていても、2年前より多ければ「2年間で増加」にはなります。

Q.月別や四半期別のデータでも同じ方法が使えますか?

使えます。「前月比」「前期比」でも、前の時点より増えたか減ったかを符号で書き込めば同じ手順で数えられます。ただし「前年同月比」のように、比べる相手が1つ前の時点でない資料もあるので、注記を確認してください。

Q.棒グラフが2本ずつ並んでいる資料では?

系列ごとに色や模様が決まっているので、凡例でどちらがどの系列かを確認し、同じ系列の棒だけを左から順に比べて符号を書きます。隣り合う別系列の棒どうしを比べてしまう誤りに注意してください。

Q.合計(X+Y)が増えた年を数えるには?

XとYがともに+の年は必ず増え、ともに−の年は必ず減ります。符号が分かれる年だけ、増えた量と減った量の大きさを比べます。迷ったらX+Yの列を作って符号を書くのが確実です。

Q.BESTで増減を数える問題は出ますか?

公式に問題ごとの出題テーマは公表されていないため、出るとは断定できません。対策書では、時系列の表で2系列の増減の条件を満たす年を数える問題が資料分析で扱われています。

出典・参考

読了、おつかれさまでした。ほかの対策ガイドを読む