KEY TAKEAWAYS
この記事でわかること
- 最初に1列の和=全体の和÷列の数を出します。1〜9の3×3なら45÷3=15です。
- 3×3の魔方陣では、どの数を使っても中央の数=1列の和÷3です。1〜9なら中央は5です。
- 三角形の辺の和をそろえる問題は「辺の和の合計=全部の数の和+頂点の和」の式で頂点を絞ります。
- 空いたマスは、数が2つ分かっている列から順に埋めます。候補が残ったら選択肢を代入して確かめます。
この記事の目次
魔方陣の問題は何を求めればいい?
魔方陣は、縦・横・斜めのどの列を足しても同じ和になるように数を並べた表です。試験の問題では、いくつかのマスが空いていて「Xに入る数はどれか」と問われる形が基本です。三角形の図形で「各辺の数の和が等しい」配置を問う問題も、同じ考え方で解けます。
数を1つずつ入れて試すのではなく、先に「1列の和」と「中央の数」を計算で決めるのがポイントです。この2つが決まれば、残りのマスは「1列の和から、分かっている数を引く」だけで順に埋まります。
職務基礎力試験BEST(BEST-A)は60問・60分の試験なので、1問に使える時間は平均1分です。魔方陣は手順を知っていれば1分以内で解ける問題が多いので、手順を固定しておきましょう。論理的思考の問題全体の見取り図は論理的思考の出題パターンまとめで整理しています。
魔方陣を解く手順(3×3の場合)
- 使う数を全部足して全体の和を出す(連続する数なら「(最小+最大)×個数÷2」)。
- 全体の和を列の数(3×3なら3)で割り、1列の和を出す。
- 中央の数=1列の和÷3を入れる。
- 中央を通る列(真ん中の行・真ん中の列・斜め2本)のうち、1マスだけ空いている列から埋める。
- 埋まった数を使い、ほかの列も「1列の和−分かっている2つ」で埋める。
- 最後に、まだ使っていない列の和を1本だけ検算する。
手順3の「中央=1列の和÷3」は、1〜9に限らずどの3×3魔方陣でも成り立ちます。中央を通る4本の列(行・列・斜め2本)を足すと、全部のマスを1回ずつ足したものに、中央だけがさらに3回余分に足されるからです。式にすると「4×1列の和=全体の和+3×中央」。全体の和は「3×1列の和」なので、「1列の和=3×中央」となります。
1〜9の3×3魔方陣で覚えておくことは?
1〜9を使う3×3の魔方陣は、回転や裏返しを同じものとみなすと1通りしかありません。形を1つ覚えておくと、検算や選択肢の確認に使えます。
| 左 | 中 | 右 | |
|---|---|---|---|
| 上 | 2 | 7 | 6 |
| 中 | 9 | 5 | 1 |
| 下 | 4 | 3 | 8 |
特徴は3つです。中央は5、四隅は偶数(2・4・6・8)、辺の真ん中は奇数(1・3・7・9)。さらに、中央をはさんで向かい合う2マスの和はどこも10(=1列の和15−中央5)です。この「向かい合う2マスの和=1列の和−中央」は、ほかの数を使う3×3魔方陣でも成り立ちます。
使う数が「2〜10」「4〜12」のように1〜9を同じだけずらしたものなら、上の表の各マスに同じ数を足した形が1つの答えになります。1列の和は3マス分ずれるので、2〜10なら15+3=18です。
例題1:2〜10を使う魔方陣の空欄を埋める
例題1 3×3のマスに2から10までの整数を1つずつ入れ、縦・横・斜めの3つの数の和がすべて等しくなるようにした。左上のマスが3、上段の真ん中のマスが8のとき、右下のマスに入る数はどれか。
(1)7 (2)8 (3)9 (4)10
- (1)7:上段の右端(18−3−8)の値です。右下ではなく右上を求めてしまうと選びます。
- (2)8:1〜9の魔方陣の形(右下が8)をそのまま当てはめた値です。数が1つずれているので、ここでは使えません。
- (4)10:中央を1〜9のときの5と思い込み、18−3−5=10とした値です。中央は必ず計算で出します。
| 手順 | 計算 | わかったこと |
|---|---|---|
| 全体の和 | 2+3+…+10=(2+10)×9÷2=54 | 全体の和は54 |
| 1列の和 | 54÷3=18 | どの列も和は18 |
| 中央 | 18÷3=6 | 中央は6 |
| 右下 | 左上から右下への斜め:3+6+X=18 | X=9 |
| 検算 | 右上=18−3−8=7、左下=18−7−6=5、下段の真ん中=18−8−6=4、下段は5+4+9=18 | 矛盾なし |
誤りの選択肢はなぜ違うか
三角形の「辺の和が等しい」問題はどう解く?
三角形の3つの頂点と3つの辺の真ん中に、合わせて6つの数を入れる問題では、頂点の数が2本の辺で2回ずつ数えられることを使います。
3本の辺の和をすべて足すと、「6つの数の和+頂点3つの和」になります。1〜6を使い、1辺の和をSとすると、3×S=21+頂点の和。つまり頂点の和=3×S−21です。
| 1辺の和S | 頂点の和(3S−21) | 並べられる頂点の組の例 |
|---|---|---|
| 9 | 6 | 1・2・3 |
| 10 | 9 | 1・3・5 |
| 11 | 12 | 2・4・6 |
| 12 | 15 | 4・5・6 |
頂点の和が分かっても、組合せが1つに決まるとは限りません。候補の組ごとに辺の真ん中の数を「S−両端の頂点」で出し、1〜6の範囲に収まり、重複しないかを確かめます。この確認が、選択肢を切るいちばん確実な方法です。
例題2:三角形の辺の和をそろえる
例題2 三角形の3つの頂点と、各辺の真ん中の計6か所に1〜6の数を1つずつ入れ、どの辺も3つの数の和が10になるようにする。頂点に入る3つの数の組合せとして正しいものはどれか。
(1)1・2・6 (2)1・3・5 (3)2・3・4 (4)4・5・6
| 選択肢 | 頂点の和 | 辺の真ん中の数(10−両端) | 判定 |
|---|---|---|---|
| (1)1・2・6 | 9 | 1と2の間は10−3=7 | 7は1〜6にないので並べられない |
| (2)1・3・5 | 9 | 6・2・4 | 残りの2・4・6とちょうど一致。正解 |
| (3)2・3・4 | 9 | 2と3の間は5、3と4の間は3 | 3が頂点と重複するので並べられない |
| (4)4・5・6 | 15 | ― | 頂点の和が3×10−21=9にならない |
(1)と(3)は頂点の和が9で式には合っているのに、実際には並べられません。和の条件は必要条件にすぎないので、最後は辺の真ん中の数まで出して確認します。(4)は1辺の和を12にしたときの頂点で、条件の数を取り違えると選んでしまいます。
つまずいたら、どの操作を確認する?
| つまずき | 確認する操作 |
|---|---|
| 1列の和が出ない | 使う数を全部書き出して足す。連続する数なら(最小+最大)×個数÷2 |
| 中央を5だと思い込む | 5は1〜9のときだけ。毎回「1列の和÷3」で計算する |
| どのマスから埋めればよいか分からない | 数が2つ分かっている列を探す。なければ中央を通る列から |
| 三角形で頂点が決まらない | 頂点の和=3×辺の和−全部の数の和、で和を出し、候補を代入する |
| 答えは出たが自信がない | 使っていない列の和を1本だけ足して、1列の和と一致するか確かめる |
表の中の数の規則を見つける問題が苦手な場合は、数表・数列の規則性も合わせて練習すると、表の数を式で扱うことに慣れます。1〜Nの範囲で個数を数える問題は倍数・公倍数の個数で扱っています。
1分で解くための時短のコツ
- 「中央=1列の和÷3」「向かい合う2マスの和=1列の和−中央」の2つを使うと、斜めや真ん中の列はすぐ埋まります。
- 選択肢が数値なら、候補を入れて1本の列だけ検算すれば十分なことが多いです。全マスを埋める必要はありません。
- 三角形などの図形は、まず「2回数えるマス」に印をつけます。2回数える場所(頂点)の和が式で決まります。
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Q & A
よくある質問
Q.4×4の魔方陣でも「中央=1列の和÷3」は使えますか?+
使えません。4×4には中央のマスがなく、この関係は3×3に特有のものです。4×4でも「1列の和=全体の和÷4」は成り立つので(1〜16なら136÷4=34)、まず1列の和を出し、数が3つ分かっている列から埋めてください。
Q.1〜9の魔方陣の形は覚えたほうがよいですか?+
覚えておくと検算が速くなります。ただし使う数がずれている問題や、一部の数だけ与えられる問題では形をそのまま使えないことがあるので、必ず1列の和と中央を計算で確認してください。
Q.三角形の問題で頂点の組が複数考えられるときは?+
頂点の和の式は必要条件なので、候補が複数残ることがあります。候補ごとに辺の真ん中の数を出し、範囲外の数や重複が出ないかを確かめて絞ります。
Q.BESTで魔方陣は必ず出ますか?+
公式に問題ごとの出題テーマは公表されていません。対策書では論理的思考の数の配置問題として扱われていますが、毎回出るかどうかは分からないので、ほかの計算問題と合わせて手順を身につけておくのが現実的です。