KEY TAKEAWAYS
この記事でわかること
- 仕事算は、仕事全体の量を先に決めて、1日あたりの量を出すのが基本です。
- Aがa日、Bがb日で終える仕事は、全体をaとbの最小公倍数とおくと、1日あたりの量が整数になります。
- 一緒に働くときは1日あたりの量を足し、全体をその和で割ります。
- 途中で交代する問題は「全部Bが働いたとして不足分を出す」つるかめ算の考え方で解けます。
この記事の目次
仕事算は何から決めればいい?
仕事算は「Aひとりなら12日、Bひとりなら18日かかる仕事を、2人でやると何日か」のように、日数から仕事の速さを考える問題です。日数どうしを足したり平均したりしても答えは出ません。必ず1日あたりにできる量に直してから計算します。
そのために、まず仕事全体の量を決めます。全体を1とおく方法と、日数の最小公倍数とおく方法がありますが、分数の計算を避けられる最小公倍数の方法が本番では速く、計算ミスも減ります。
| 置き方 | Aの1日分 | Bの1日分 | 2人の1日分 |
|---|---|---|---|
| 全体を1 | 1/12 | 1/18 | 1/12+1/18=5/36 |
| 全体を36(12と18の最小公倍数) | 36÷12=3 | 36÷18=2 | 3+2=5 |
どちらでも答えは同じです。最小公倍数とおくと「全体36を1日5ずつ」という整数の割り算になり、分母をそろえる手間がなくなります。
仕事算を解く手順
- それぞれがひとりで終える日数(時間)を書き出す。
- 日数の最小公倍数を仕事全体の量とおく。
- 全体÷日数で、それぞれの1日あたりの量を出す。
- 場面に合わせて計算する(一緒なら1日分を足す、交代なら仮定して不足分を出す)。
- 割り切れないときは、「何日かかるか」と「何日目に終わるか」のどちらを聞かれているかを確認する。
- 最後に、それぞれの仕事量の合計が全体と一致するかを検算する。
例題1:2人一緒に働くと何日目に終わる?
例題1 ある仕事を、Aさんひとりで行うと12日、Bさんひとりで行うと18日で終える。この仕事を2人で一緒に行うと、何日目に終わるか。
(1)7日目 (2)8日目 (3)15日目 (4)30日目
- (1)7日目:36÷5=7.2の小数を切り捨てた値です。7日間では35しか終わらず、仕事が残ります。
- (3)15日目:12日と18日の平均です。日数を平均しても、2人で働いたときの速さにはなりません。
- (4)30日目:12日と18日を足した値です。2人で働けば、ひとりのときより早く終わるはずなので、12日より長い答えはありえません。
| 手順 | 計算 | わかったこと |
|---|---|---|
| 全体 | 12と18の最小公倍数 | 全体=36 |
| 1日分 | A=36÷12=3、B=36÷18=2 | 2人で1日5 |
| かかる日数 | 36÷5=7.2 | 7日では35で、1だけ残る |
| 何日目か | 残り1は8日目に終わる | 8日目 |
「2人で働けば、速いほうのひとりより早く終わる」という見当をつけておくだけで、(3)と(4)はすぐに消せます。
例題2:途中で交代すると、Aは何日働いた?
例題2 ある仕事を、Aさんひとりで行うと10日、Bさんひとりで行うと15日で終える。はじめにAさんが何日か働き、残りをBさんが引き継いだところ、ちょうど13日で終わった。Aさんが働いたのは何日か。
(1)2日 (2)4日 (3)6日 (4)9日
- (1)2日:不足分4を、Bの1日分(2)で割った値です。割るのは1日交代したときの差(3−2=1)です。
- (3)6日:30÷(3+2)で、2人が一緒に働いた場合の日数です。交代の問題では使いません。
- (4)9日:Bが働いた日数です。「全部Aと仮定」して計算したときは、出てきた日数がBの日数になる点に注意します。
| 手順 | 計算 | わかったこと |
|---|---|---|
| 全体と1日分 | 10と15の最小公倍数30。A=3、B=2 | ― |
| 全部Bと仮定 | 2×13=26 | 全体30に4足りない |
| 1日交代した差 | Aの1日分−Bの1日分=3−2=1 | Bの1日をAに替えると1増える |
| Aの日数 | 4÷1=4 | Aは4日、Bは9日 |
| 検算 | 3×4+2×9=12+18=30 | 一致 |
例題3:途中から2人になると全部で何日?
例題3 例題2と同じ仕事(Aさんひとりで10日、Bさんひとりで15日)を、はじめの5日間はAさんひとりで行い、6日目からはBさんも加わって2人で行った。仕事は全部で何日で終わったか。
(1)3日 (2)6日 (3)8日 (4)11日
- (1)3日:2人で働いた日数だけを答えた値です。はじめの5日を足し忘れると選びます。
- (2)6日:はじめから2人で働いた場合の日数(30÷5)です。
- (4)11日:残りを全体30のままと考え、5+30÷5とした値です。Aが5日で進めた分を引く必要があります。
| 手順 | 計算 | わかったこと |
|---|---|---|
| Aひとりの5日間 | 3×5=15 | 残りは30−15=15 |
| 2人の期間 | 15÷(3+2)=3 | 2人で3日 |
| 全部で | 5+3 | 8日 |
水を入れる・抜く問題も同じ手順で解ける?
水槽に水を入れる管と抜く管がある問題も、仕事算と同じ手順で解けます。水槽の容量を時間の最小公倍数とおき、抜く管の1分あたりの量はマイナスとして足します。
| 手順 | 計算 | わかったこと |
|---|---|---|
| 容量 | 6と9の最小公倍数 | 容量=18 |
| 1分あたり | A=18÷6=+3、B=18÷9=−2 | 同時に開くと1分で+1 |
| 空の水槽を満水にする時間 | 18÷1 | 18分 |
「AとBを同時に開くと何分で満水か」を、6分と9分の差の3分や、和の15分と答えるのは典型的な誤りです。1分あたりの量に直せば、入れる量から抜く量を引くだけで済みます。途中で排水管を閉じる問題も、例題3と同じように「閉じるまでの量」を先に引いて考えます。
つまずいたら、どの操作を確認する?
| つまずき | 確認する操作 |
|---|---|
| 日数を足したり平均したりしてしまう | 必ず1日あたりの量に直す。2人なら速いほうより早く終わるはずと見当をつける |
| 分数の計算で間違える | 全体を日数の最小公倍数とおき、1日分を整数にする |
| 割り切れない答えの扱いに迷う | 「何日かかるか」か「何日目に終わるか」かを確認する |
| 交代の問題で式が立たない | 全部を片方が働いたと仮定し、不足分÷1日分の差で日数を出す |
| 途中から加わる問題で間違える | ひとりの期間の仕事量を先に引き、残りを2人の1日分で割る |
「全体を決めて1あたりの量を出す」考え方は、濃度(食塩水)の問題で食塩の量を先に出す考え方や、損益算で原価を1とおく考え方と共通しています。論理的思考の全体像は論理的思考の出題パターンまとめで確認できます。
1分で解くための時短のコツ
- 問題を読んだらすぐ、日数の下に1日分の整数(全体÷日数)を書き込みます。ここまでできれば、残りは足し算と割り算だけです。
- 時間の問題(Aが3時間、Bが6時間など)や、水槽に水を入れる・抜く問題も同じ手順です。抜く管は1時間分をマイナスにします。
- 選択肢に「ひとりの日数より長い」ものがあれば、2人で働く問題では最初に消せます。
解き方を確認したら、時間を計って解く練習に進みましょう。登録不要の無料お試し10問で、4分野の問題と解説を確かめられます。
Q & A
よくある質問
Q.3人で働く場合も最小公倍数を使えますか?+
使えます。3人の日数すべての最小公倍数を全体とおき、それぞれの1日分を出して足します。最小公倍数が大きくなりすぎるときは、全体を1とおいて分数で計算しても構いません。
Q.「何日かかるか」と「何日目に終わるか」は違いますか?+
割り切れないときに違いが出ます。7.2日かかる仕事は「8日目に終わる」と答えます。問題が「何日かかるか」で小数や分数の選択肢が並んでいる場合は、7.2日や7と1/5日のように答えます。
Q.水槽に水を入れる問題も仕事算ですか?+
同じ考え方で解けます。水槽の容量を注水時間の最小公倍数とおき、1分あたりの量を出します。排水する管がある場合は、その1分あたりの量を引きます。
Q.途中で休んだ日がある問題はどう解きますか?+
働いた日数と休んだ日数を分けて、実際に働いた日の仕事量だけを足します。「Aが途中で2日休み、全体で10日かかった」なら、Aが働いたのは8日です。全員が働いた日と、一部の人だけが働いた日を表に分けると整理しやすくなります。
Q.BESTで仕事算は出ますか?+
公式に問題ごとの出題テーマは公表されていないため、出るとは断定できません。「全体を決めて1あたりの量を出す」考え方は資料分析の1人当たりの計算にも通じるので、計算問題の基礎として練習しておく価値があります。