KEY TAKEAWAYS

この記事でわかること

  • 旅人算は、2人の間の距離が1分(1時間)でどれだけ縮むかを考えれば、公式を丸暗記しなくても解けます。
  • 向かい合って進む(出会い)なら縮む速さは速さの和、同じ向きに追いかける(追いつき)なら速さの差です。
  • 出会う時間=2人の間の距離÷速さの和、追いつく時間=最初の差の距離÷速さの差。
  • 池の周りでは、逆方向に進むと1周分で出会い(和)、同じ方向に進むと1周分の差で追いつきます(差)。
この記事の目次
  1. 01旅人算とは?何を求める問題?
  2. 02出会いは和・追いつきは差になる理由
  3. 03旅人算を解く4ステップ
  4. 04例題1:向かい合って出会う時間
  5. 05例題2:時間差で出発して追いつく
  6. 06例題3:池の周りを回る
  7. 07練習問題:時間差と2回目の出会い
  8. 08つまずいた操作から確認する
  9. 091分で解くための時短のコツ
  10. 10次に練習すること
  11. 11よくある質問
  12. 12出典・参考

旅人算とは?何を求める問題?

旅人算は、2人(2台)が同時に、または時間差をつけて動くときに、出会う時刻・追いつく時刻・その地点を求める問題です。数的推理の速さの分野の代表的な型の1つで、中学受験の算数でもおなじみです。

1人ずつ別々に計算しようとすると、式が複雑になります。旅人算では、2人の動きを「2人の間の距離が縮む速さ」の1つにまとめて考えるのがポイントです。距離・速さ・時間の関係(はじき)に不安がある場合は、先に速さ・時間・距離の基本を確認してください。

出会いは和・追いつきは差になる理由

旅人算の2つの型(Aの速さ a、Bの速さ b、a>b)
型動き方1分で縮む距離求める時間
出会い算向かい合って進むa+b(速さの和)2人の間の距離÷(a+b)
追いつき算同じ向きに進み、速い方が追うa−b(速さの差)最初の差の距離÷(a−b)
池の周り(逆方向)反対向きに回るa+b1周の長さ÷(a+b)で初めて出会う
池の周り(同方向)同じ向きに回るa−b1周の長さ÷(a−b)で初めて追いつく

向かい合って進むと、Aが a、Bが b 進んだ分だけ、2人の間は1分で a+b 縮みます。同じ向きなら、Aが a 進むあいだにBも b 進んで逃げるので、縮むのは a−b だけです。「1分で何m縮むか」を先に書くと、和と差の取り違えがなくなります。

旅人算を解く4ステップ

  1. 単位をそろえる:分速と時速、mとkmが混ざっていたら、どちらかに統一する。
  2. 型を決める:向かい合う(出会い)か、同じ向きで追う(追いつき)か。池の周りなら、回る向きを確認する。
  3. 「縮む速さ」と「縮めるべき距離」を書く:出会いなら和と2人の間の距離、追いつきなら差と先に進んでいた距離。
  4. 割り算で時間を出し、聞かれているものに直す:出会う地点を聞かれたら、時間×一方の速さで距離を出す。

例題1:向かい合って出会う時間

例題1 2.4km離れた2地点から、Aは分速70m、Bは分速50mで、向かい合って同時に歩き始めた。2人が出会うのは出発から何分後か。

1. 48分後 2. 20分後 3. 120分後 4. 40分後

解き方 単位をmにそろえると距離は2400m。向かい合って進むので、1分で縮む距離は 70+50=120m。2400÷120=20分後です。

例題1の選択肢の確認
選択肢判定どこから出る数か
1. 48分後×2400÷50。Bだけで2400m歩くとした値
2. 20分後○2400÷(70+50)
3. 120分後×2400÷(70−50)。出会いなのに速さの差で割った値
4. 40分後×2400÷60。2人の速さの平均で割った値

正解は2です。出会う地点は、Aが 70×20=1400m、Bが 50×20=1000m 進んだところで、合計がちょうど2400mになることでも確かめられます。

例題2:時間差で出発して追いつく

例題2 弟が家を出て分速60mで歩き始めた。その12分後に、兄が同じ道を分速150mの自転車で追いかけた。兄が弟に追いつくのは、兄が出発してから何分後か。

1. 20分後 2. 4.8分後 3. 8分後 4. 12分後

解き方 兄が出発するとき、弟はすでに 60×12=720m 先にいます。同じ向きに進むので、1分で縮む距離は 150−60=90m。720÷90=8分後です。

例題2の選択肢の確認
選択肢判定どこから出る数か
1. 20分後×12+8。弟が出発してからの時間
2. 4.8分後×720÷150。弟が止まっているとした値
3. 8分後○720÷(150−60)
4. 12分後×弟が先に歩いた時間そのもの

正解は3です。検算:8分後に兄は 150×8=1200m、弟は 60×(12+8)=1200m 進んでいて、同じ地点にいます。「何分後か」の基準が兄の出発か弟の出発かで答えが変わるので、問題文の基準を必ず確認します。

例題3:池の周りを回る

例題3 1周1800mの池の周りを、Aは分速80m、Bは分速70mで、同じ地点から同時に出発して回る。逆向きに回るときに2人が初めて出会うまでの時間と、同じ向きに回るときにAがBに初めて追いつくまでの時間の組合せとして正しいものはどれか。

1. 12分・180分 2. 180分・12分 3. 6分・90分 4. 12分・90分

解き方 逆向きなら、2人で合わせて1周分進んだときに出会うので、1800÷(80+70)=12分。同じ向きなら、AがBより1周分(1800m)多く進んだときに追いつくので、1800÷(80−70)=180分です。

例題3の選択肢の確認
選択肢判定どこから出る数か
1. 12分・180分○逆向き:1800÷150、同じ向き:1800÷10
2. 180分・12分×和と差を逆に使った値
3. 6分・90分×1周ではなく半周(900m)で計算した値
4. 12分・90分×同じ向きの方だけ半周で計算した値

正解は1です。池の周りでは、同じ向きの追いつき=1周分の差がつくとき、と覚えておきます。スタート地点が同じなら「最初の差の距離」は0ではなく1周分になる点が、直線の追いつき算との違いです。

練習問題:時間差と2回目の出会い

練習1 例題1と同じ2地点(2400m)で、Aが分速70mで先に出発し、その12分後にBが分速50mで向かい合って出発した。2人が出会うのは、Bが出発してから何分後か。

答え 13分後。Bが出発するとき、Aはすでに 70×12=840m 進んでいるので、2人の間は 2400−840=1560m。ここから向かい合って進むので、1560÷(70+50)=13分です。時間差がある出会い算は、後の人が出発した時点の距離に直してから和で割る、の2段階で解きます。

練習2 例題3の池で、2人が逆向きに回るとき、2回目に出会うのは出発から何分後か。

答え 24分後。1回目に出会ったあと、2人がもう一度合わせて1周分(1800m)進むと再び出会います。12分×2=24分です。同じ向きで2回目に追いつくのも、同じく 180分×2=360分後になります。

つまずいた操作から確認する

つまずき確認する操作
和と差を取り違える「1分で2人の間は何m縮むか」を言葉で書いてから式にする
単位が合わない距離をm、速さを分速にそろえる(時速は÷60で分速)
時間差の出発で答えがずれる後から出る人の出発時点で、先の人がどれだけ先にいるかを先に計算する
池の周りで追いつく距離を間違える同じ地点から同じ向きなら、追いつくのは1周分の差がついたとき

1分で解くための時短のコツ

  • 「縮む速さ」をまず1行で書く:和か差かが決まれば、あとは割り算1回です。
  • 選択肢で検算する:選んだ時間で2人の進んだ距離を出し、合計(出会い)や差(追いつき)が合うかを確かめると、10秒で確認できます。
  • 2回目以降の出会いは同じ間隔:池の周りで2回目に出会うのは、1回目からさらに同じ時間がたったときです。

次に練習すること

距離・速さ・時間の関係や、往復の平均の速さのわなは速さ・時間・距離の基本で練習できます。仮定して差を割る考え方は鶴亀算・過不足算とも共通しています。確率の分野を先に固めたい場合は「少なくとも1回」の確率へ。

和と差の使い分けを覚えたら、登録不要の無料お試し10問で、本番と同じ1問1分のペースで解けるかを試してみてください。

Q & A

よくある質問

Q.旅人算の公式は覚える必要がありますか?

「出会いは和、追いつきは差」だけ覚えれば十分です。迷ったら「1分で2人の間が何m縮むか」を考えると、公式を思い出さなくても式が作れます。

Q.出会う地点を聞かれたらどうしますか?

出会うまでの時間を出してから、どちらか一方の速さをかけます。もう一方の人の進んだ距離も出して、合計が2人の間の距離になるかを確かめると確実です。

Q.「旅人算」と「通過算」はどう違いますか?

通過算は、列車が人や鉄橋を通過する問題で、列車の長さを進む距離に含めるのが特徴です。2本の列車がすれ違う・追い越す問題では、旅人算と同じく「すれ違いは和、追い越しは差」で考え、距離は2本の列車の長さの合計になります。

Q.途中で速さが変わる問題は?

速さが変わる時点で区切り、区間ごとに「縮む速さ」を計算します。区切った時点での2人の間の距離を出してから、次の区間を考えます。

出典・参考

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