KEY TAKEAWAYS
この記事でわかること
- 鶴亀算は、全部が一方だと仮定して合計を出し、実際との差を「1個あたりの差」で割るだけで解けます。連立方程式を立てるより速く、式も短くなります。
- 面積図では、縦を1個あたりの量、横を個数にした長方形を2つ並べ、はみ出した部分の面積=実際との差として考えます。
- 過不足算は、(余り+不足)÷(1人あたりの差)=人数。両方余るなら(余りの差)÷差、両方不足なら(不足の差)÷差です。
- 答えが出たら、問題文の数に代入して合計が合うかを確かめると、仮定の向きの取り違えを防げます。
この記事の目次
鶴亀算とは?どんな問題に使う?
鶴亀算は、「鶴と亀が合わせて10匹、足の数は合計28本。亀は何匹か」のように、2種類のものの合計の個数と、合計の量が分かっているときに、それぞれの個数を求める問題です。題材は鶴と亀に限らず、2種類の箱、正解と不正解、大人と子どもの入場者など、さまざまな形で出てきます。
連立方程式でも解けますが、鶴亀算の考え方を使うと、割り算1回で答えが出ます。数的推理では1問1分前後で解くことを目指したいので、方程式を立てる前に「仮定して差を割る」形にできないかを考えるのが近道です。
鶴亀算を解く4ステップ
- 全部が一方だと仮定する:たとえば「全部が6個入りの箱だったら」と考える。
- 仮定したときの合計を出す:個数×1個あたりの量。
- 実際の合計との差を出す:実際−仮定。
- 差を1個あたりの差で割る:1つを入れ替えるごとに合計がどれだけ変わるかで割ると、入れ替えた数(もう一方の個数)が出る。
ステップ4で出るのは、仮定しなかった方の個数です。「全部が6個入り」と仮定したなら、出てくるのは10個入りの箱の数です。ここを取り違えると、答えがもう一方の数になります。
面積図ではどう考える?
面積図は、縦に1個あたりの量、横に個数をとった長方形で表す方法です。2種類のものを横に並べると、全体の面積が合計の量になります。
| 図の部分 | 意味 | 例題1の値 |
|---|---|---|
| 低い長方形を全体に広げた部分 | 全部が一方だと仮定した合計 | 6×15=90個 |
| 高い長方形がはみ出した部分 | 実際との差 | 118−90=28個 |
| はみ出した部分の縦の長さ | 1個あたりの差 | 10−6=4個 |
| はみ出した部分の横の長さ | もう一方の個数 | 28÷4=7箱 |
図を描くと、「差÷差」の計算がなぜ成り立つのかが目で見て分かります。本番では図を描かずに式だけで解いても構いませんが、仮定の向きで迷ったときに図に戻れるようにしておくと安心です。
例題1:2種類の箱の数を求める
例題1 1箱に6個入る箱と、1箱に10個入る箱が合わせて15箱ある。中身は全部で118個である。10個入りの箱は何箱か。
1. 8箱 2. 4箱 3. 7箱 4. 9箱
解き方 全部が6個入りだと仮定すると 6×15=90個。実際より 118−90=28個少ない。6個入りを10個入りに1箱入れ替えるごとに4個増えるので、28÷4=7箱が10個入りです。
| 選択肢 | 6個入り | 10個入り | 中身の合計 | 判定 |
|---|---|---|---|---|
| 1. 8箱 | 7箱 | 8箱 | 42+80=122個 | × |
| 2. 4箱 | 11箱 | 4箱 | 66+40=106個 | × |
| 3. 7箱 | 8箱 | 7箱 | 48+70=118個 | ○ |
| 4. 9箱 | 6箱 | 9箱 | 36+90=126個 | × |
正解は3です。1の8箱は6個入りの箱の数で、仮定しなかった方を答えるべきところで向きを取り違えたときの値です。代入すると、10個入りが1箱増えるごとに合計が4個ずつ増えていくことも確かめられます。
過不足算はどう解く?
過不足算は、「1人に4部ずつ配ると6部余り、5部ずつ配ると8部足りない」のように、配り方を2通り試したときの余りと不足から、人数と全体の数を求める問題です。
1人あたりの数を1増やすと、必要な部数は人数分だけ増えます。余りの状態から不足の状態に変わるまでに必要になった部数(余り+不足)を、1人あたりの差で割れば人数が出ます。
| 形 | 人数の式 |
|---|---|
| 一方は余り、一方は不足 | (余り+不足)÷(1人あたりの差) |
| 両方とも余り | (余りの差)÷(1人あたりの差) |
| 両方とも不足 | (不足の差)÷(1人あたりの差) |
例題2:余りと不足から人数を求める
例題2 会議の資料を参加者に配る。1人に4部ずつ配ると6部余り、1人に5部ずつ配ると8部足りない。参加者は何人か。
1. 2人 2. 14人 3. 62人 4. 7人
解き方 4部から5部に増やすと、余っていた6部を使い切り、さらに8部が必要になるので、必要な部数は 6+8=14部増えたことになります。1人あたり1部増えたので、人数は 14÷1=14人。資料は 4×14+6=62部です。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1. 2人 | × | 8−6。余りと不足を足すべきところで引いた値。2人なら4部ずつで余り6部の資料は14部だが、5部ずつでは10部で4部余り、不足にならない |
| 2. 14人 | ○ | (6+8)÷(5−4)。5部ずつなら70部必要で、62部では8部足りない |
| 3. 62人 | × | 資料の部数。人数ではなく全体の数を答えた値 |
| 4. 7人 | × | 14÷2。1人あたりの差(1部)ではなく2で割った値。7人なら資料は4×7+6=34部で、5部ずつに必要な35部に対して不足は1部となり、条件の8部に合わない |
正解は2です。過不足算では、人数を出した後に全体の数を聞かれることもあるので、設問が「人数」か「部数」かを最後にもう一度確かめます。
練習問題:減点のあるテストと、両方余る形
練習1 20問のテストで、正解1問につき5点、不正解1問につき2点を引く。全問に解答して65点だった。正解は何問か。
答え 15問。全問正解なら100点。1問が不正解に変わるごとに、5点がもらえず2点引かれるので7点下がります。100−65=35点下がっているので、不正解は 35÷7=5問、正解は15問です(5×15−2×5=65点)。
練習2 あめを子どもに配る。1人に3個ずつだと10個余り、5個ずつだと2個余る。子どもは何人か。
答え 4人。両方とも余る形なので、(余りの差)10−2=8個を、1人あたりの差2個で割って4人。あめは 3×4+10=22個です。
つまずいた操作から確認する
| つまずき | 確認する操作 |
|---|---|
| もう一方の個数を答えてしまう | 「全部が○だと仮定」の○と、割り算で出てくるものが逆だと確かめる |
| 減点のある問題で差を間違える | 1問入れ替えたときの変化は「得点+減点」(5+2=7)と確かめる |
| 過不足算で足すか引くか迷う | 余りと不足なら足す、両方余り・両方不足なら引く |
| 答えが合っているか不安 | 求めた個数を問題文に代入し、合計が一致するかを確かめる |
1分で解くための時短のコツ
- 仮定は「少ない方」で:1個あたりの量が小さい方を全部と仮定すると、差がプラスになり、引き算の向きで迷いません。
- 選択肢から代入:鶴亀算の選択肢は4つしかないので、式が作れないときは代入して合計が合うものを探すのも有効です。
- 過不足算は「1人あたりの差」で割る:例題2のように差が1なら、余り+不足がそのまま人数です。
どの方法でも、最後に代入して合計が合うかを確かめる時間は10秒ほどです。仮定の向きを取り違えると選択肢にある「もう一方の数」を選んでしまうので、この10秒は省かない方が結果的に速くなります。
次に練習すること
速さの単位換算や平均の速さのわなは速さ・時間・距離の基本、割り算で個数を数える問題は倍数・公倍数の個数で練習できます。表に数を書き込んで条件を満たすものを探す型は魔方陣へ。
仮定して差を割る手順を覚えたら、登録不要の無料お試し10問で、本番と同じ1問1分のペースで解けるかを試してみてください。
Q & A
よくある質問
Q.鶴亀算は連立方程式で解いてもよいですか?+
もちろん解けます。ただ、x と y の式を2本立てて解くより、仮定して差を割る方が計算は短く済みます。本番では速い方法を使い、方程式は検算に回すのがおすすめです。
Q.3種類のものが混ざった鶴亀算は?+
3種類のうち2種類の個数の関係(「AとBは同じ数」など)が与えられていれば、その2種類を1つのまとまりとして2種類の鶴亀算に直せます。
Q.面積図と「仮定して割る」式は、どちらで覚えればよいですか?+
中身は同じなので、速く書ける方で構いません。式だけで解いて向きに迷ったときに面積図を描く、という使い分けがおすすめです。平均との組合せ(2つのグループの平均から人数を求める問題)では、面積図の方が関係を整理しやすくなります。
Q.過不足算で全体の数を求めるには?+
人数が出たら、どちらかの配り方に当てはめます。「4部ずつで6部余る」なら 4×人数+6、「5部ずつで8部不足」なら 5×人数−8。両方で同じ数になれば正解です。