KEY TAKEAWAYS
この記事でわかること
- 引き分けのない勝ち抜き戦では、nチームなら試合数は n−1。1試合ごとに1チームが負けて消え、優勝の1チーム以外は全員ちょうど1回負けるからです。
- 勝ち上がりの問題は、トーナメント表に勝った側を太線で書き込むと、各チームの試合数と対戦相手が目で追えます。
- 「AはBに負けた」という条件は、AとBが対戦できる回戦がどこかを先に確かめると、途中の勝敗まで一気に決まります。
- シードがない場合は優勝・準優勝チームが最も多く試合をしますが、シードがあると優勝チームの試合数が最多とは限りません。
この記事の目次
トーナメント戦の問題は何を聞いている?
トーナメント戦(勝ち抜き戦・ノックアウト方式)の問題は、大きく2つに分かれます。1つは「全部で何試合行われるか」を求める計算型、もう1つは「AはBに負けた」「Cは2試合した」などの条件から、勝ち上がり方を特定する判断推理型です。
計算型は公式1つで解けます。判断推理型は、トーナメント表に勝敗を書き込んでいく作業です。どちらも、1試合につき必ず1チームが負けて消えるという仕組みを押さえておくと、公式と図の両方が理解しやすくなります。
総当たりで全チームが対戦する形式はリーグ戦の勝敗表の書き方で扱っています。論理的思考全体の型は出題パターンまとめで確認できます。
トーナメント戦を解く手順
- 計算型なら公式を使う:nチームの勝ち抜き戦(引き分けなし、3位決定戦なし)の試合数は n−1。
- 判断推理型はトーナメント表を書き写す:1回戦の組合せと、どの勝者どうしが次に当たるかを線で書く。
- 「対戦した」条件から、対戦できる回戦を決める:2チームが当たれるのは、表の上で2本の線が合流する回戦だけ。
- 勝った側を太線でなぞり、試合数を数える:1回戦で負けたチームは1試合、シードなしの8チームで準決勝に負けたチームは2試合など、太線の長さで試合数が分かる。
| 方式 | 試合数 | 理由 |
|---|---|---|
| 勝ち抜き戦(トーナメント) | n−1 | 優勝以外の n−1 チームが1回ずつ負ける |
| 勝ち抜き戦+3位決定戦 | n | 上の n−1 に1試合を足す |
| 総当たり戦(リーグ) | n(n−1)÷2 | 2チームの組合せの数だけ試合がある |
勝ち抜き戦の試合数は、シード(1回戦を行わない枠)があっても n−1 のままです。組合せ方によらず、「負けたチームの数=試合数」という関係が変わらないからです。ただし、相手の棄権による不戦勝があると、負けたチームが試合をせずに消えるので、その分だけ試合数は減ります。
例題1:試合数を公式で求める
例題1 23チームが参加する勝ち抜き戦を行う。引き分けはなく、3位決定戦は行わない。組合せの都合で1回戦を行わないチームもある。優勝チームが決まるまでに行われる試合数はいくつか。
1. 11試合 2. 22試合 3. 23試合 4. 253試合
解き方 1試合で1チームが負け、優勝の1チーム以外の22チームがちょうど1回ずつ負けます。したがって試合数は 23−1=22試合です。
| 選択肢 | 判定 | どこから出る数か |
|---|---|---|
| 1. 11試合 | × | 23÷2 の整数部分。最初に2チームずつ組んだ試合だけを数えた値 |
| 2. 22試合 | ○ | 負けるチームの数=23−1 |
| 3. 23試合 | × | チーム数そのもの。3位決定戦を足した場合の数 |
| 4. 253試合 | × | 23×22÷2。総当たり(リーグ戦)の試合数 |
正解は2です。チーム数が奇数でも、組合せを考える必要はありません。「何試合あるか」は「何チームが負けるか」と言い換えると一瞬で答えが出ます。
例題2:勝ち上がりを図で特定する
例題2 A〜Hの8チームが、次の組合せの勝ち抜き戦を行った。1回戦は A対B、C対D、E対F、G対H。準決勝は「A対Bの勝者」対「C対Dの勝者」と、「E対Fの勝者」対「G対Hの勝者」。引き分けはない。次のことが分かっているとき、確実にいえるものはどれか。
・Aはちょうど2試合を行った。/・CはEに負けた。/・Gは1回戦で勝った。
1. Gは2試合を行った 2. EはAと対戦した 3. Bは2試合を行った 4. Cは優勝した
整理 CとEが対戦できるのは、表の上で線が合流する決勝だけです。だからCとEは決勝まで勝ち上がり、Eが優勝したと分かります。Aは2試合なので1回戦に勝って準決勝で負けていますが、その相手は決勝に進んだCです。Gは1回戦に勝ち、準決勝で決勝進出のEに負けました。
| 回戦 | 試合 | 試合 | 試合 | 試合 |
|---|---|---|---|---|
| 1回戦 | A対B | C対D | E対F | G対H |
| 準決勝 | A対C | E対G | ||
| 決勝 | C対E |
Gは1回戦と準決勝の2試合を行ったので、正解は1です。2は、Aは準決勝でCに負けたのでEとは対戦していません。3は、Bは1回戦でAに負けたので1試合だけです。4は、CはEに負けたので優勝していません。
この例題の決め手は「CはEに負けた」という1つの条件です。対戦できる回戦が1つしかない2チームの条件を見つけると、両チームの途中の勝敗がまとめて決まります。
シードがあるときは何に注意する?
チーム数が2・4・8・16のような数でないときは、一部のチームが1回戦を行わない(シード)組合せになります。このとき、チームによって優勝までに必要な勝利数が変わります。
| チームの立場 | 初戦で負け | 準決勝で負け | 決勝に進出(優勝・準優勝) |
|---|---|---|---|
| シード(準決勝から出場) | ―(初戦が準決勝) | 1試合 | 2試合 |
| 1回戦から出場 | 1試合 | 2試合 | 3試合 |
この例で、シードのチームが優勝し、1回戦から出たチームが準優勝すると、優勝チームは2試合、準優勝チームは3試合です。つまり「優勝チームが最も多く試合をした」とは言い切れません。選択肢にこの形の文があれば、シードの有無を確かめてから判断します。シードがなく全チームが1回戦から出る場合(8チームなど)は、優勝・準優勝の2チームが最も多い試合数になります。
練習問題:回戦ごとの試合数で検算する
練習 16チームがシードなしの勝ち抜き戦を行う(1回戦→準々決勝→準決勝→決勝、引き分けなし)。(1) 準々決勝で負けたチームは何試合を行ったか。(2) 全部で何試合行われるか。
答え (1) 2試合。1回戦に勝ち、準々決勝で負けています。(2) 15試合。公式では 16−1=15。回戦ごとに数えても、1回戦8試合+準々決勝4試合+準決勝2試合+決勝1試合=15試合で一致します。
公式の答えと回戦ごとの合計が一致することを一度確かめておくと、本番で n−1 を迷わず使えます。回戦ごとに試合数が半分になるのは、シードのない 2・4・8・16 チームの場合です。
つまずいた操作から確認する
| つまずき | 確認する操作 |
|---|---|
| 試合数を n÷2 や n と答えてしまう | 「負けるチームの数=試合数」と言い換え、n−1 を確かめる |
| 2チームがどの回戦で対戦したか分からない | トーナメント表で2本の線が合流する場所を指でたどる |
| 「○試合した」の条件を使えない | 試合数から「どの回戦で負けたか」に直す(8チームなら1試合=1回戦負け) |
| 優勝チームの試合数を最多と決めつける | シードや不戦勝があるかを確認する |
1分で解くための時短のコツ
- 計算型は数字を見たら即 n−1:組合せの図を描く必要はありません。3位決定戦の有無だけ確認します。
- 判断推理型は「決勝で当たる2チーム」から埋める:決勝の組合せが決まると、準決勝の勝者が2チーム決まり、表の半分以上が埋まります。
- 試合数の条件は「負けた回戦」に翻訳:シードなしの8チームなら、1試合=1回戦負け、2試合=準決勝負け、3試合=決勝進出です。
次に練習すること
全チームが1回ずつ対戦する形式はリーグ戦の勝敗表の書き方、組合せの数え方は場合の数の基本で練習できます。「誰が優勝したか」を発言から決める問題はうそつき・発言の真偽の問題と組み合わせて出ることもあるので、仮定の手順もあわせて確認しておくと安心です。
公式と図の書き方を覚えたら、登録不要の無料お試し10問で、本番と同じ1問1分のペースで解けるかを試してみてください。
Q & A
よくある質問
Q.3位決定戦があると試合数はどうなりますか?+
勝ち抜き戦の n−1 試合に、3位決定戦の1試合を足して n 試合です。問題文に3位決定戦があるかどうかを必ず確認しましょう。
Q.8チームのトーナメントで、優勝チームは何試合しますか?+
シードがなければ、1回戦・準決勝・決勝の3試合です。一般に、2・4・8・16…チームなら、優勝までの試合数は「2を何回かけるとチーム数になるか」の回数です。
Q.全チームの勝ち数の合計はいくつになりますか?+
引き分けのない勝ち抜き戦では、1試合につき勝ちが1つ生まれるので、勝ち数の合計は試合数と同じ n−1 です。「各チームの勝ち数」の条件が与えられた問題では、合計が n−1 になるかを検算に使えます。
Q.シードや不戦勝があっても n−1 試合のままですか?+
シード(組合せの都合で1回戦を行わない枠)なら n−1 のままです。優勝以外の全チームが1回ずつ試合で負けるからです。一方、相手の棄権による不戦勝は、負けたチームが試合をせずに消えるので、棄権1件につき試合数が1つ減ります。問題文で「不戦勝」がどちらの意味かを確認してください。