KEY TAKEAWAYS
この記事でわかること
- 接続語の空欄は、前の文と後の文の関係だけで決まる。まず前後をそれぞれ1行に縮めてから、関係を考える。
- 関係は6種類に絞れる。順接(だから)・逆接(しかし)・並列/添加(また・しかも)・説明/言い換え(つまり・なぜなら)・補足(ただし)・転換(ところで)。
- ひっかけは「理由と結論の向き」「言い換えと例示」「逆接と補足」の取り違え。文末の「〜からだ」「〜のだ」も手がかりになる。
- 空欄が2つある組合せ問題は、確実に決まる方から埋めて選択肢を半分にする。
この記事の目次
接続語の問題では何を判断する?
BESTの文章理解では、短い文章の空欄に入る語を選ぶ形の問題にも備えておく必要があります。接続語の問題は、本文の内容を細かく覚える必要がなく、空欄の前後の関係を正しくつかめば答えが決まるのが特徴です。以下は当サイトの学習用の整理で、公式の出題形式を再現したものではありません。
判断の土台になるのが、接続語の種類です。次の6つに分けて覚えておけば、選択肢の語がどの種類かすぐに分かります。
| 種類 | 前後の関係 | 代表的な語 | 記号でメモ |
|---|---|---|---|
| 順接 | 前が原因・理由、後が結果・結論 | だから、そのため、したがって、そこで | → |
| 逆接 | 前から予想されることと反対の内容が後に来る | しかし、だが、ところが、にもかかわらず | ⇔ |
| 並列・添加 | 前と同じ向きの内容を並べる・付け加える | また、および、しかも、さらに | + |
| 説明・言い換え | 後が前の言い換え・まとめ・理由 | つまり、すなわち、要するに、なぜなら | =/∵ |
| 補足・例示 | 後が前の例外・条件・具体例 | ただし、なお、もっとも、例えば | ( ) |
| 転換 | 話題を変える | ところで、さて、では | / |
「そこで」は順接の一種ですが、前の事情を受けて行動・対策を述べるときに使う点が「だから」と違います。「なぜなら」は理由を後から述べる語で、文末が「〜からだ」「〜ためだ」で終わるのが目印です。
空欄に入る語を決める4つの手順
- 空欄の前の文を1行に縮める:主語と述語だけを取り出す(例:受付は平日の日中だけ)。
- 空欄の後の文を1行に縮める:同じく主語と述語だけにする(例:働く人は仕事を休む必要がある)。
- 2つの関係を記号で書く:前が原因なら「→」、反対なら「⇔」、同じ向きの追加なら「+」、言い換えなら「=」、例外なら「( )」、話題が変わるなら「/」。
- 記号に合う種類の語を選択肢から探す:選択肢の語を種類に分け、記号と一致しないものを消す。
手順1・2で文を縮めるのは、修飾語が多いと関係が見えにくくなるからです。慣れないうちは空欄の横に「→」「⇔」と小さく書き込むだけでも、迷う時間が大きく減ります。
例題1:空欄1つの接続語を選ぶ
【例題1】次の文の空欄に入る語として最も適切なものはどれか。
「この給付金は、申請から支給までに約1か月かかる。( )、書類に不備があれば、その分だけ支給が遅れる。」
- つまり
- だから
- ところが
- しかも
| 選択肢 | 種類 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 1 つまり | 言い換え(=) | 誤り | 後の文は前の文の言い換えではなく、別の事情の追加 |
| 2 だから | 順接(→) | 誤り | 支給に1か月かかることは、書類の不備の原因ではない |
| 3 ところが | 逆接(⇔) | 誤り | 後の文は前の文と反対の内容ではない(どちらも時間がかかる話) |
| 4 しかも | 添加(+) | 正解 | 時間がかかるという同じ向きの事情を付け加えている |
前を縮めると「支給まで1か月かかる」、後を縮めると「不備があればさらに遅れる」。同じ向き(遅い)の情報を足しているので「+」、添加の「しかも」が入ります。
例題2・3:空欄2つの組合せと、理由の向き
【例題2】次の文章の空欄ア・イに入る語の組合せとして、最も適切なものはどれか。
「多くの自治体では、窓口の受付時間を平日の日中に限っている。(ア)、働いている住民は、手続きのために仕事を休まなければならない場合がある。(イ)、近年はオンライン申請の対象を広げ、夜間や休日にも手続きができるようにする自治体が増えている。」
- ア しかし / イ 例えば
- ア そのため / イ そこで
- ア なぜなら / イ そこで
- ア そのため / イ ところで
| 空欄 | 前の要約 | 後の要約 | 関係 | 入る語 |
|---|---|---|---|---|
| ア | 受付は平日の日中だけ | 働く人は仕事を休む必要がある | 原因→結果(→) | そのため |
| イ | 働く人が休む必要がある(問題) | オンライン申請を広げる自治体が増えた(対策) | 事情を受けた対策(→) | そこで |
アが「そのため」と決まれば、選択肢は2と4に絞れます。イは同じ話題(受付時間の問題)が続いているので、話題を変える「ところで」は入りません。1の「しかし」はアの前後が反対の内容ではないため、3の「なぜなら」は後の文が理由ではなく結果であるため外れます。
【例題3】次の文の空欄に入る語として最も適切なものはどれか。「今年度は、説明会の参加者が前年より大幅に増えた。( )、募集案内を動画でも配信したからだ。」 1 したがって 2 ところで 3 なぜなら 4 すなわち
【正解】3。文末の「〜からだ」は、後の文が理由であることを示しています。理由を後から述べる「なぜなら」が入ります。1の「したがって」は前が理由・後が結果のときに使う語で、向きが逆です。2は話題を変える語、4は言い換えの語で、どちらも理由を示す文とはつながりません。
ひっかけのパターンは?
選択肢には、正解と近い種類の語が並ぶことが多くなります。取り違えやすい組合せと、見分けるための目印をまとめました。
| 取り違えやすい組合せ | 見分ける目印 |
|---|---|
| だから(順接)と なぜなら(理由) | 後の文が結果なら「だから」、理由なら「なぜなら」。文末の「からだ」を確認 |
| つまり(言い換え)と 例えば(例示) | 後の文が前と同じ内容の短いまとめなら「つまり」、具体的な一例なら「例えば」 |
| しかし(逆接)と ただし(補足) | 前の内容を打ち消す方向なら「しかし」、前を認めたうえで例外・条件を足すなら「ただし」 |
| また(並列)と しかも(添加) | 対等に並べるなら「また」、同じ向きを強めて足すなら「しかも」。どちらも入る場合は他の空欄で決める |
| だから(順接)と そこで(対策) | 結果が自然に起こることなら「だから」、事情を受けて人が行動するなら「そこで」 |
表の最後の2行のように、1つの空欄だけではどちらも入りそうな場合があります。そのときはもう一方の空欄で答えが決まるように作られているのが普通なので、1つの空欄で悩み続けず、別の空欄に移るのが効率的です。
つまずき別:どの操作で確認する?
| つまずき | 確認する操作 |
|---|---|
| どの語も入りそうに見える | 前後を主語と述語だけに縮め、関係を記号で書く |
| 順接と理由を取り違える | 後の文の文末(〜からだ・〜ためだ)を先に見る |
| 逆接と補足を取り違える | 前の内容が否定されるのか、認めたうえで条件が付くのかを分ける |
| 空欄2つの問題で時間がかかる | 確実な方から決めて選択肢を2つに絞る |
| 長い文章で前後を見失う | 空欄を含む文と、その直前の1文だけに範囲を限る |
接続語は、手順どおりに解けば1問30〜40秒で終えられる問題です。本番のように分野を混ぜて解いたときにも手順が使えるか、登録不要の無料お試し10問で確かめられます。
1分を切るための時短のコツ
- 選択肢を先に種類分けする:本文を読む前に、選択肢の語が順接・逆接などのどれかを横に書いておく。
- 文末を先に見る:「〜からだ」「〜のだ」「〜例がある」などの文末で、理由・言い換え・例示の候補がすぐに分かる。
- 確実な空欄から:逆接や転換のように判断しやすい空欄を先に決め、残りは2択にしてから考える。
- 本文全体は読まない:空欄の直前と直後の文だけで決まることが多い。全体の主張を問う問題とは読み方を分ける。
接続語は、文章の主張をつかむ手がかりにもなります。「しかし」「つまり」の後に筆者の主張が来やすいことは要旨把握の問題の解き方で、選択肢を本文と照合する方法は現代文の内容一致問題のコツで解説しています。言い回しの正誤は間違えやすい言葉の正誤、分野全体は文章理解の対策まとめへ。
Q & A
よくある質問
Q.「そして」と「また」はどう違いますか。+
「そして」は前の事柄に続いて次の事柄が起こる流れ(順序)を表すことが多く、「また」は対等な事柄を並べるときに使います。試験では、どちらも入りそうな場合はもう一方の空欄で答えが決まるように作られるのが普通です。
Q.「なお」と「ただし」の違いは何ですか。+
「ただし」は前の内容に対する例外や条件を付け加えるとき、「なお」は前の内容とは別に補足情報を付け加えるときに使います。行政の文書では、両方とも補足の意味で頻繁に使われます。
Q.接続語の問題はどれくらいの時間で解けばよいですか。+
BEST-Aは60問60分なので、平均1問1分が目安になります。接続語の問題は手順化しやすいため、30〜40秒で解いて、長文の読解問題に時間を回せると余裕が生まれます。
Q.選択肢の語の種類が分からないときは?+
その語を「だから」「しかし」「つまり」などの代表的な語に置き換えて前後の文を読んでみてください。意味が通る代表語と同じ種類だと判断できます。