KEY TAKEAWAYS
この記事でわかること
- 構成比=その項目÷全体×100。全部の項目の構成比を足すと100%になります。
- 構成比から量を比べるときは、実数=全体×構成比に戻してから比べます。
- 全体が違えば、構成比の大小と実数の大小は一致しません。構成比が上がっても実数が減ることがあります。
- 構成比の変化は「ポイント」で表します。20%→25%は5ポイント増で、25%増ではありません。
この記事の目次
全体を分母、対象の部分を分子にする
説明用の架空データ:50 ÷ 200 × 100 = 25%。全体の大きさが違えば、比率だけで人数は比べられません。
構成比の求め方は?
構成比は、全体に占める各項目の割合です。円グラフや帯グラフ(100%積み上げグラフ)は、構成比を図にしたものです。
| 項目 | 件数 | 構成比の計算 | 構成比 |
|---|---|---|---|
| A | 180 | 180÷400×100 | 45% |
| B | 120 | 120÷400×100 | 30% |
| C | 100 | 100÷400×100 | 25% |
| 合計 | 400 | ― | 100% |
逆に、構成比と全体が分かれば実数=全体×構成比で件数に戻せます。資料分析の構成比の問題は、ほとんどがこの「戻す」計算を使います。
構成比の問題を解く手順
- グラフや表に全体の数値(総数・合計)が書かれているかを確認する。
- 選択肢が「構成比(割合)」と「量(実数)」のどちらを比べているかに印をつける。
- 同じ年の中で項目どうしを比べるなら、構成比の大小のまま比べてよい(全体が共通だから)。
- 違う年どうしや違う地域どうしの量を比べるなら、全体×構成比で実数に戻す。
- 実数を出すときは、上から2桁程度の概算で見当をつけ、境界に近いものだけ正確に計算する。
- 全体の数値が資料にない場合は、違う年の量は比べられない(判断できない)と考える。
手順3と4の区別が最も大切です。同じ年の円グラフの中なら「Aが45%でBが30%だから、AのほうがBより多い」と言えますが、年が違えば全体が違うので、そのままでは比べられません。
例題1:全体が縮むと、構成比が上がっても量は減る
例題1 ある地域の農産物の出荷量は、2020年が1,200トン、2025年が900トンだった。品目別の構成比は、米40%→50%、野菜35%→30%、果物25%→20%である(架空のデータ)。確実にいえることはどれか。
(1)米の出荷量は2020年より増えた。(2)果物の出荷量は2020年の半分以下になった。(3)2025年の野菜の出荷量は、2020年の果物の出荷量より少ない。(4)3品目とも出荷量が減り、減った量が最も大きいのは果物である。
- (1)米は構成比が40%から50%に上がっていますが、全体が1,200トンから900トンに縮んだため、480→450トンと減っています。構成比の上昇だけで量の増加と判断する典型的な誤りです。
- (2)果物は300→180トンで、半分(150トン)よりは多いので誤りです。
- (4)3品目とも減ったのは正しいものの、減った量が最も大きいのは野菜(150トン)です。後半が誤りなので、選択肢全体として誤りです。
| 品目 | 2020年(1,200×構成比) | 2025年(900×構成比) | 増減 |
|---|---|---|---|
| 米 | 480 | 450 | −30 |
| 野菜 | 420 | 270 | −150 |
| 果物 | 300 | 180 | −120 |
正解は(3)です。2025年の野菜270トンは、2020年の果物300トンより少ない。
例題2:構成比と全体が両方変わったときの増加率
例題2 ある市の相談件数は、2024年が500件、2025年が600件だった。このうち項目Aの構成比は、20%から25%に上がった(架空のデータ)。項目Aの件数の増加率はいくらか。
(1)5% (2)20% (3)25% (4)50%
- (1)5%:構成比の差(25−20)です。これは「5ポイント」の上昇で、件数の増加率ではありません。
- (2)20%:全体の件数の増加率(500→600)です。Aの構成比の変化を反映していません。
- (3)25%:構成比の伸び(20%→25%は1.25倍)だけを見た値です。全体の1.2倍もかける必要があります。
| 手順 | 計算 | わかったこと |
|---|---|---|
| 2024年のA | 500×0.20 | 100件 |
| 2025年のA | 600×0.25 | 150件 |
| 増加率 | (150−100)÷100×100 | 50% |
| かけ算で確認 | 全体1.2倍×構成比1.25倍=1.5倍 | 50%増で一致 |
例題3:全体の数値がないとき、何がいえる?
例題3 ある市の2025年の家庭ごみの組成を示した円グラフでは、紙類36%、プラスチック24%、生ごみ30%、その他10%だった。全体の量は示されていない(架空のデータ)。このグラフから確実にいえることはどれか。
(1)紙類の量はプラスチックの量の1.5倍である。(2)生ごみの量は、前年と比べて増えている。(3)紙類の量は、年間で300トンを超えている。(4)プラスチックの量は、県内の他市の平均より多い。
| 選択肢 | 必要な情報 | 判定 |
|---|---|---|
| (1) | 同じ年・同じ全体の中の比較なので構成比だけでよい。36÷24=1.5 | 確実にいえる |
| (2) | 前年の構成比と前年・今年の全体量 | 資料にないので判断できない |
| (3) | 全体の量 | 資料にないので判断できない |
| (4) | 他市のデータ | 資料にないので判断できない |
同じ円グラフの中なら、全体の量が分からなくても構成比の比=量の比です。逆に、量そのものや他の年・他の地域との比較は、全体の数値がなければいえません。「判断できない」選択肢を正しいと選ばないことが、構成比の問題の大切なポイントです。
「ポイント」と「%」はどう違う?
構成比や割合どうしの差は「ポイント(%ポイント)」で表します。構成比が20%から25%になったら「5ポイント上昇」です。一方「25%上昇」は、元の値の1.25倍になったという意味です。20%→25%はたまたま「5ポイント上昇」とも「25%上昇」とも言えますが、40%→50%も同じ「25%上昇」でありながら差は10ポイントになるように、2つの数値の意味は別物です。
| 変化 | 差(ポイント) | 伸び率(%) |
|---|---|---|
| 20%→25% | 5ポイント上昇 | 25%上昇(1.25倍) |
| 40%→50% | 10ポイント上昇 | 25%上昇(1.25倍) |
| 30%→24% | 6ポイント低下 | 20%低下(0.8倍) |
選択肢に「○ポイント」と「○%」が混在していたら、どちらの意味で書かれているかを最初に確かめます。
つまずいたら、どの操作を確認する?
| つまずき | 確認する操作 |
|---|---|
| 構成比が上がったので量も増えたと判断した | 全体が変わっていないかを確認し、全体×構成比に戻す |
| 全体の数値が見当たらない | グラフの注記・タイトルの横・表の合計行を探す。なければ違う年の量は比べられない |
| 実数の計算に時間がかかる | 全体の倍率×構成比の倍率で、何倍になったかだけを見る |
| ポイントと%を混同する | 差なのか倍率なのかを選択肢の横に書く |
| 選択肢の前半だけ見て正しいと判断した | 「〜し、〜である」の後半も必ず確認する |
増加率の計算そのものは資料解釈の増加率の求め方、基準年を100にした比較は指数の読み方、項目の数で割る比較は1人当たりの値の比較で練習できます。資料分析の全体像は資料解釈のコツを参照してください。
1分で解くための時短のコツ
- 同じ年の中の比較は構成比のまま、違う年の比較は実数に戻す、と決めておくだけで判断が速くなります。
- 全体が1.2倍、構成比が1.25倍なら実数は1.5倍、のように倍率どうしをかけると、実数を出さずに増減を判定できます。
- 全体が減って構成比が上がった項目は、実数が増えたか減ったか分からないことが多いので、優先的に計算して確かめます。
解き方を確認したら、時間を計って解いてみましょう。登録不要の無料お試し10問では、資料分析を含む4分野の問題を解いて全問の解説を確認できます。
Q & A
よくある質問
Q.構成比の合計が100%にならないのはなぜですか?+
各項目を四捨五入して表示しているため、合計が99.9%や100.1%になることがあります。資料の注記に「四捨五入のため合計が100にならない場合がある」と書かれていることが多いので確認してください。
Q.円グラフと帯グラフで読み方は違いますか?+
どちらも構成比を表すので、読み方は同じです。帯グラフは複数の年や地域を並べて比べやすい形ですが、帯の長さがそろっていても全体の量が同じとは限りません。
Q.全体の数値がない資料で、違う年の量を比べる選択肢が出たら?+
全体の数値がなければ実数に戻せないので、「確実にいえる」とは判断できません。構成比の比較だけで答えられる選択肢を探します。
Q.BESTで構成比の問題は出ますか?+
公式に問題ごとの出題テーマは公表されていないため、出るとは断定できません。対策書では割合と全体量から実数を比べる問題が資料分析で扱われているので、手順を身につけておく価値があります。