KEY TAKEAWAYS
この記事でわかること
- 指数=その年の値÷基準年の値×100。基準年の指数は必ず100です。
- 同じ項目の中なら、指数の比がそのまま量の比です。指数150なら基準年の1.5倍です。
- 違う項目どうしの量は、指数だけでは比べられません。基準年の量が項目ごとに違うからです。
- 指数どうしの差は「ポイント」です。125→150は25ポイント増ですが、増加率は20%です。
この記事の目次
指数とは?基準年を100にする理由
指数は、ある年(基準年)の値を100として、ほかの年の値を表した数です。量の大きさが違う項目どうしでも、基準年からどれだけ増えたか・減ったかを同じ目盛りで比べられるようにするのが目的です。
| 年 | 実際の値 | 計算 | 指数 |
|---|---|---|---|
| 2020年(基準年) | 800 | 800÷800×100 | 100 |
| 2023年 | 1,000 | 1,000÷800×100 | 125 |
| 2025年 | 1,200 | 1,200÷800×100 | 150 |
逆に、基準年の実際の値が分かれば、実際の値=基準年の値×指数÷100で戻せます。基準年の値が資料にないときは、指数から実際の量を出すことはできません。
指数でできること・できないこと
| 比べたいこと | 指数だけで判断できるか | 理由 |
|---|---|---|
| 同じ項目の、年による増減 | できる | 基準が同じなので、指数の大小=量の大小 |
| 同じ項目の、2つの年の間の増加率 | できる | (後の年の指数÷前の年の指数−1)×100 |
| 違う項目の、基準年からの伸び方 | できる | どちらも基準年を100にそろえているから |
| 違う項目どうしの量の大小 | できない | 基準年の量が項目ごとに違うから |
| 違う項目どうしの増加量(人・円など) | できない | 実際の値に戻さないと増えた量は出ない |
資料の問題で最も多い引っかけは、表の最後の2行です。「2025年はAの指数150、Bの指数130だから、AのほうがBより多い」とは言えません。Aの基準年の量が100、Bが1,000なら、2025年はA150、B1,300です。
指数の問題を解く手順
- 資料の注記で、基準年(どの年を100にしているか)と、何の指数かを確認する。
- 選択肢が「同じ項目の比較」か「違う項目の比較」かを分ける。
- 違う項目の量を比べる選択肢は、基準年の実数がなければ「判断できない」と判定する。
- 同じ項目の増加率は、指数の比で出す(ポイント差を増加率と読まない)。
- 「○倍」「○%増」の判定は、かけ算に直して指数どうしを比べる。
- 基準年を別の年に置き換えるときは、新しい基準年の指数で割って100をかける。
例題1:指数の表から確実にいえることは?
例題1 次の表は、ある市の2つの施設の利用者数を、2020年を100とした指数で示したものである(架空のデータ)。確実にいえることはどれか。
- (1)違う施設の量の比較です。2020年の利用者数が示されていないので、指数だけでは判断できません。
- (2)125→150は25ポイントの増加ですが、増加率は150÷125=1.2で20%です。ポイント差を増加率と読む誤りです。
- (4)指数130は2020年のちょうど1.3倍です。「超えている」はちょうどを含まないので誤りです。
| 施設 | 2020年 | 2023年 | 2025年 |
|---|---|---|---|
| 施設A | 100 | 125 | 150 |
| 施設B | 100 | 140 | 130 |
(1)2025年の利用者数は、施設Aのほうが施設Bより多い。(2)施設Aの2023年から2025年にかけての増加率は25%である。(3)施設Bの利用者数は、2023年から2025年にかけて減少した。(4)施設Bの2025年の利用者数は、2020年の1.3倍を超えている。
正解は(3)です。同じ施設Bの中の比較なので、指数140→130の減少がそのまま利用者数の減少を表します。
例題2:基準年を別の年に置き換える
例題2 例題1の施設Aについて、2023年を100とした指数で表すと、2025年の指数はいくつになるか。
(1)83.3 (2)120 (3)125 (4)150
- (1)83.3:割る向きが逆(125÷150×100)です。2025年から見た2023年の指数になっています。
- (3)125:2023年を100にした分だけ、2025年も「100+25ポイント」とした値です。ポイント差は基準が変わると変わります。
- (4)150:基準年を変えても指数は変わらないと考えた値です。
| 手順 | 計算 | わかったこと |
|---|---|---|
| 新しい基準で割る | 150÷125 | 1.2倍 |
| 100をかける | 1.2×100 | 120 |
| 検算 | 2020年の実数を仮に800とすると、2023年1,000、2025年1,200。1,200÷1,000×100=120 | 一致 |
例題3:基準年の実数が分かれば、違う項目も比べられる
例題3 事業Aと事業Bの参加者数は、2020年がそれぞれ2,000人と1,500人だった。2020年を100とした2025年の指数は、事業Aが110、事業Bが150である(架空のデータ)。2025年の参加者数について正しいものはどれか。
(1)事業Aのほうが多い (2)事業Bのほうが多く、差は50人 (3)事業Bのほうが多く、差は600人 (4)指数だけなので判断できない
| 事業 | 計算(基準年の値×指数÷100) | 2025年の参加者数 |
|---|---|---|
| 事業A | 2,000×110÷100 | 2,200人 |
| 事業B | 1,500×150÷100 | 2,250人 |
| 差 | 2,250−2,200 | Bが50人多い |
(1)は基準年の人数だけを見て、Aのほうが多いままだと考えた誤りです。(3)は指数の差40ポイントに、Bの基準年の1%(15人)をかけた600人を差とした誤りです。AとBでは基準年の人数が違うので、指数の差は人数の差になりません。(4)は、基準年の実数が問題文に示されているので当てはまりません。例題1の(1)とは条件が違う点に注意してください。
前年を100とする指数(前年比)との違い
資料によっては、毎年「前年を100」とした値(前年比)が並んでいることがあります。この場合、各年の数値は基準がばらばらなので、数値が大きい年ほど量が多いとは限りません。
例えば前年比が110、95、105と並んでいたら、最初の年を100とすると、110→110×0.95=104.5→104.5×1.05=約109.7です。2年目は前年比95でも、最初の年より多いままです。前年比の読み方は資料解釈の増加率の求め方でもくわしく扱っています。
つまずいたら、どの操作を確認する?
| つまずき | 確認する操作 |
|---|---|
| 違う項目の量を指数で比べてしまう | 基準年の実数が資料にあるかを確認し、なければ「判断できない」とする |
| ポイント差を増加率と読む | 増加率は指数の比(後÷前)で出すと決めておく |
| 基準年の置き換えで間違える | 新しい基準年の指数で割って100をかける |
| 前年比の表を基準年の指数と読む | 注記で「前年=100」か「○年=100」かを確認する |
| 「○倍を超える」で迷う | ちょうどの値かどうかを確認する。超える・以上の違いに注意 |
構成比と全体から量を比べる問題は構成比の読み方、割り算を省いて大小を比べる方法は1人当たりの値の比較、平均との比較は平均と基準の比較で練習できます。資料分析の全体像は資料解釈のコツにまとめています。
1分で解くための時短のコツ
- 違う項目の量の比較は、計算する前に消す:基準年の実数がなければ判断できないので、読んだ瞬間に候補から外せます。
- 指数の比は「かけ算で確認」:125→150が20%増かは、125×1.2=150で確かめられます。
- 100からの差はそのまま%:基準年からの増加率だけは、指数150なら50%増と直接読めます。基準年以外どうしのときだけ比を計算します。
手順を確認したら、時間を計って解いてみましょう。登録不要の無料お試し10問で、資料分析を含む4分野の問題と全問の解説を確認できます。
Q & A
よくある質問
Q.指数が100より小さいときは何を意味しますか?+
基準年より減っていることを意味します。指数80なら基準年の0.8倍、つまり20%減です。
Q.基準年の実数が資料に載っているときは?+
実際の値=基準年の値×指数÷100で戻せるので、違う項目どうしの量も比べられます。ただし項目ごとに基準年の値が必要です。
Q.物価指数なども同じ読み方ですか?+
基準時点を100にして変化を表すという考え方は同じです。ただし統計によって基準年や算出方法が異なるので、実際の統計を読むときは資料の注記を確認してください。
Q.BESTで指数の問題は出ますか?+
公式に問題ごとの出題テーマは公表されていないため、出るとは断定できません。増加率や構成比と同じく、資料の数値を正しく比べる基本として練習しておくと役に立ちます。