KEY TAKEAWAYS
この記事でわかること
- 資料分析は60問中6問程度が目安とされ、1問1分半以内で解き切るのが目標です。
- 資料を全部読まず、選択肢から先に読んで必要な数値だけを拾います。
- 割り算はかけ算に直し、上から2桁の概算で明らかに違う選択肢を切ります。境界ぎりぎりの選択肢だけ正確に計算します。
- 問われ方は増加率・構成比・指数・1人当たりなど数種類で、型ごとに解き方が決まっています。
この記事の目次
BESTの資料分析は何問・何分が目安?
職務基礎力試験BEST(BEST-A)は60問を60分で解く試験です(日本人事試験研究センターの提供科目一覧による)。市販の対策書などでは、30問のまとまりが「論理的思考6問→資料分析3問→文章理解9問→社会情勢12問」の順に並び、これが2回くり返される構成と紹介されています。この場合、資料分析は全体で6問です。問題番号ごとの配分は公式に公表されていないので、目安として考えてください。
問題数は少ないものの、表やグラフを読むぶん1問あたりの時間がかかりやすい分野です。社会情勢の知識問題を短時間で解いて時間を残し、資料分析には1問1分半程度まで使う、という配分がひとつの目安になります。全体の配分は60問60分の時間配分で整理しています。
電卓を使えるかどうかは、試験の公式ページでは確認できませんでした。持ち物は受験先の案内で確認し、使えない場合に備えて練習は電卓なしで行っておきましょう。
資料解釈を解く手順
- 資料のタイトル・単位・注記・合計行の有無だけを10秒で確認する。
- 選択肢を1つずつ読み、比べる項目・年・「何を」比べるか(実数か割合か)に印をつける。
- 計算がいらない選択肢(増えた・減った、どちらが大きいか)から先に判定する。
- 割り算が必要な選択肢は、かけ算に直して概算で判定する(「10%以上増えた」なら前年×1.1と比べる)。
- 概算で決まらない、境界ぎりぎりの選択肢だけ正確に計算する。
- 4択なので、3つを誤りと確定できれば残りが正解。時間を超えたら印をつけて先に進む。
正しい選択肢を計算で証明するより、誤りの選択肢を早く見つけるほうが楽な問題も多くあります。単位や注記の確認手順は表の読み取り問題の解き方、概算の丸め方は資料解釈の概算のコツでくわしく扱っています。
よく出る問われ方と解き方の一覧
| 問われ方 | 解き方の要点 | 記事 |
|---|---|---|
| 前年からの増加率 | 増加量÷前年。増加量の大小と混同しない | 増加率の求め方 |
| 構成比から実数 | 全体×構成比で実数に戻す | 構成比の読み方 |
| 指数(基準年=100) | 同じ項目の年どうしだけ比べられる | 指数の読み方 |
| 1人当たり・1施設当たり | 分数の大小を交差してかけて比べる | 1人当たりの値の比較 |
| 平均より大きい項目の数 | 仮平均からの過不足で判定 | 平均と基準の比較 |
| 増えた年・減った年の数 | 差の符号(+・−)だけ書き込む | 前年からの増減を数える |
| ○倍超・○%超の数 | 基準を何倍かして比べる | 倍率の判定 |
| 2軸グラフ | 凡例でどの線がどの軸かを確認 | 2軸グラフの読み方 |
例題1:表から正しい記述を選ぶ
例題1 次の表は、4つの市の図書館の貸出冊数を示したものである(架空のデータ)。この表から確実にいえることはどれか。
| 市 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|
| A市 | 480 | 540 |
| B市 | 620 | 651 |
| C市 | 350 | 322 |
| D市 | 260 | 312 |
(1)2025年の貸出冊数が前年より増えたのは4市すべてである。(2)前年からの増加率が最も大きいのはA市である。(3)2025年のD市の貸出冊数は、C市を上回っている。(4)B市の前年からの増加率は5%以上である。
解き方 計算のいらない(1)(3)から見ます。C市は350→322で減っているので(1)は誤り。2025年はD市312、C市322なので(3)も誤り。(2)は、A市の増加量60に対しD市は52と少ないものの、増加率はA市60÷480=12.5%、D市52÷260=20%で、D市のほうが大きいので誤り。(4)はB市の前年620の5%が31で、651−620=31とちょうど5%。「以上」はちょうどを含むので正しい。正解は(4)です。
例題2:構成比と全体から実数を比べる
例題2 ある市の相談窓口の相談件数は、2024年が800件、2025年が1,000件だった。内訳の構成比は、住まい30%→25%、仕事20%→22%、子育て25%→28%、その他25%→25%である(架空のデータ)。確実にいえることはどれか。
(1)住まいの相談件数は前年より減った。(2)仕事の相談件数は前年より10%以上増えた。(3)その他の相談件数は前年と同じである。(4)子育ての相談件数は2025年に300件を超えた。
| 選択肢 | 実数に戻す計算 | 判定 |
|---|---|---|
| (1)住まい | 800×0.30=240件 → 1,000×0.25=250件 | 増えているので誤り |
| (2)仕事 | 800×0.20=160件 → 1,000×0.22=220件。160×1.1=176より多い | 正しい |
| (3)その他 | 800×0.25=200件 → 1,000×0.25=250件 | 構成比は同じでも件数は増えたので誤り |
| (4)子育て | 1,000×0.28=280件 | 300件に届かないので誤り |
構成比の上下だけを見ると(1)や(3)を選びそうになりますが、全体が800件から1,000件に増えているので、実数=全体×構成比に戻して比べる必要があります。くわしくは構成比の読み方で練習できます。
計算しないで判定するための4つの技
- 割り算はかけ算に直す:「AはBの2倍を超える」ならB×2とAを比べる。「10%以上増えた」なら前年×1.1と今年を比べる。
- 10%は1桁ずらす、5%はその半分:620の10%は62、5%は31。1%は2桁ずらす。
- 上から2桁で概算:6,318は6,300、478は480に丸めて見当をつける。差が小さいときだけ正確に計算する。
- 分数の大小は交差してかける:52/260と60/480なら、52×480と60×260を比べる。1人当たりの比較でも同じ方法が使える。
選択肢の言い回しで、判定の基準が変わる
例題1の(4)のように、ちょうど境界の値になる選択肢では、言い回しの違いがそのまま正誤を分けます。資料問題でよく使われる表現を整理しておきます。
| 表現 | 意味 | ちょうど5%のとき |
|---|---|---|
| 5%以上 | 5%を含んでそれより大きい | 当てはまる |
| 5%を超える(5%超) | 5%を含まずそれより大きい | 当てはまらない |
| 5%以下 | 5%を含んでそれより小さい | 当てはまる |
| 5%未満 | 5%を含まずそれより小さい | 当てはまらない |
| 約5% | 四捨五入などで5%に近い | 当てはまる(ただし何桁で丸めるかを確認) |
また「確実にいえる」と問われたときは、資料に載っていない情報(原因、ほかの年、資料外の地域など)を使う選択肢は選べません。数値が合っていても、資料から判断できない内容を含むものは誤りと扱います。
つまずいたら、どの操作を確認する?
| つまずき | 確認する操作 |
|---|---|
| 時間が足りない | 選択肢から先に読み、計算のいらない選択肢から判定する |
| 増加量と増加率を取り違える | 「何で割るか(前年)」を選択肢の横に書く |
| 構成比だけで実数を判断してしまう | 全体が変わっていないかを確認し、全体×構成比に戻す |
| 概算で逆の結論になった | 選択肢の差が小さいときは丸めずに計算する。「以上」「超」の境界も確認 |
| 単位を読み落とす | 最初の10秒でタイトル・単位・注記に丸をつける |
資料分析の練習方法
- 問われ方ごとに解き方を1つ決め、同じ型の問題を続けて解いて手順を固める。
- 時間を計って解き、1問1分半を超えた問題は、どの手順で時間を使ったかを記録する。
- 正解した問題も「もっと計算を減らせなかったか」を確認する。
- 最後は本番と同じ並びで通して解き、ほかの分野との時間配分を確かめる。
まずは本番に近い形式で、自分の解くペースを確かめてみましょう。登録不要の無料お試し10問では、資料分析を含む4分野の問題を解いて、全問の解説を確認できます。
Q & A
よくある質問
Q.資料分析が苦手なら、捨ててもよいですか?+
問題数は少ないものの、型が決まっているぶん練習で安定しやすい分野です。すべて捨てるより、増減や構成比など得意な型だけでも確実に取れるようにしておくほうがよいでしょう。
Q.電卓は使えますか?+
使用できる持ち物は受験先の受験案内で確認してください。電卓が使えない前提で練習しておけば、どちらの場合でも困りません。
Q.グラフの問題と表の問題、どちらが多いですか?+
決まった比率は公表されていません。どちらの形でも、選択肢から先に読んで必要な数値だけを拾う手順は同じです。
Q.公式の例題はありますか?+
試験を提供している公益財団法人 日本人事試験研究センターのサイトで例題が公開されています。当サイトは同センターとは関係のない非公式の問題集です。