KEY TAKEAWAYS

この記事でわかること

  • 選挙権年齢は2015年6月の公職選挙法改正で20歳以上から18歳以上に引き下げられ、2016年6月19日に施行されました。
  • 最初に適用された国政選挙は、2016年7月の第24回参議院議員通常選挙です。
  • 民法の成年年齢は2022年4月1日から18歳。選挙権の方が約6年早く18歳になりました。飲酒・喫煙・公営競技は20歳のままです。
  • 憲法改正の国民投票は2018年6月21日以後、裁判員は2023年から18歳以上が対象です。被選挙権の年齢は変わっていません。
この記事の目次
  1. 01選挙権年齢はいつ・なぜ18歳になったか
  2. 02時系列で並べる:選挙権・国民投票・成年年齢・裁判員
  3. 0318歳でできること・20歳のままのことの一覧
  4. 04よくある誤解と正しい内容
  5. 0518歳・19歳に関わるその他の制度
  6. 06選挙権を持つための条件
  7. 07独自の練習問題:18歳に関わる制度の時期
  8. 08つまずき別:次に確認すること
  9. 09よくある質問
  10. 10出典・参考

選挙権年齢はいつ・なぜ18歳になったか

日本の選挙権年齢は、1945年の法改正で「20歳以上」とされて以来、長く変わりませんでした。これが2015年(平成27年)6月に成立・公布された公職選挙法等の改正で「満18歳以上」に引き下げられました。選挙権年齢の変更は約70年ぶりのことです。

背景には、憲法改正の国民投票の投票年齢を18歳以上とした国民投票法の考え方や、多くの国で選挙権が18歳から認められていることなどがありました。

この改正で、国政選挙だけでなく、都道府県知事・市区町村長・地方議会議員の選挙も18歳以上が対象になりました。一方、被選挙権の年齢は変わっていません(衆議院議員25歳以上、参議院議員30歳以上など)。

時系列で並べる:選挙権・国民投票・成年年齢・裁判員

18歳に関わる制度は、始まった順番を入れ替えた記述で誤りが作られやすい論点です。年表で押さえます。

  1. 2015年6月:改正公職選挙法が成立・公布(選挙権18歳)。
  2. 2016年6月19日:改正法施行。2016年7月の第24回参院選で18歳・19歳が初めて国政選挙に投票。
  3. 2018年6月21日:この日以後の憲法改正の国民投票は18歳以上が投票できる(それまでの経過措置は20歳以上)。
  4. 2022年4月1日:民法の成年年齢が18歳に。女性が結婚できる年齢も16歳から18歳に引き上げられ、男女とも18歳に。
  5. 2023年1月1日以降:18歳・19歳も裁判員に選ばれるようになる(法改正の施行は2022年4月1日)。

18歳になると、親の同意がなくても携帯電話や賃貸住宅の契約、クレジットカードの作成などができるようになりました。その反面、未成年者取消権が使えなくなるため、消費者トラブルへの注意が呼びかけられています。

18歳でできること・20歳のままのことの一覧

総務省・法務省・裁判所の公表資料にもとづく整理(2026年9月27日確認)
項目年齢備考
選挙権18歳以上2016年の参院選から
憲法改正の国民投票の投票権18歳以上2018年6月21日以後の国民投票から
民法の成年年齢18歳2022年4月1日から
結婚できる年齢男女とも18歳2022年4月1日から
裁判員に選ばれる年齢18歳以上2023年から
飲酒・喫煙20歳以上20歳のまま
公営競技(競馬・競輪など)の投票券の購入20歳以上20歳のまま
衆議院議員・市区町村長・地方議員の被選挙権25歳以上変更なし
参議院議員・都道府県知事の被選挙権30歳以上変更なし

地方の首長・議員の被選挙権は知事・市町村長・地方議員の被選挙権と任期で詳しく扱っています。

よくある誤解と正しい内容

誤解正しくは
成年年齢の引き下げで選挙権も18歳になった順番が逆。選挙権(2016年)の方が成年年齢(2022年)より先
18歳になったので飲酒・喫煙もできる20歳未満の飲酒・喫煙は引き続き禁止
被選挙権も18歳に引き下げられた被選挙権は変わっていない
高校生は選挙運動ができない年齢で判断する。18歳以上なら高校生でも選挙運動ができる
裁判員は2016年から18歳で選ばれる18歳・19歳が選ばれるのは2023年から

18歳未満の選挙運動は引き続き禁止されています。SNSで投票を呼びかける書き込みも選挙運動にあたりうるので、ルールはネット選挙運動で確認してください。

18歳・19歳に関わるその他の制度

成年年齢の引き下げにあわせて、ほかの制度も見直されました。社会情勢の記述で組み合わされることがあるので、主なものを確認しておきます。

法務省・外務省などの公表資料にもとづく整理(2026年9月27日確認)
制度内容時期
少年法18歳・19歳を「特定少年」とし、引き続き少年法を適用しつつ、17歳以下とは異なる扱いを定めた2022年4月1日施行
10年有効のパスポート18歳以上なら取得できる(以前は20歳以上)2022年4月1日から
親の同意なしの契約携帯電話・クレジットカード・賃貸住宅などを自分の判断で契約できる2022年4月1日から
養子を迎える年齢20歳のまま変更なし

選挙権を持つための条件

18歳以上であることに加えて、選挙の種類によって次の条件があります(公職選挙法9条・21条)。

選挙選挙権を持つ人
衆議院議員・参議院議員の選挙日本国民で満18歳以上の人
都道府県・市区町村の議会議員と長の選挙日本国民で満18歳以上、引き続き3か月以上その市区町村に住所がある人
投票に必要な登録住所のある市区町村の選挙人名簿に登録されていること(海外在住者は在外選挙人名簿)

大学進学などで引っ越した人は、住民票を移していないと新しい住所地で投票できないことがあります。選挙人名簿への登録は、その市区町村に住民票が作られた日から引き続き3か月以上記録されていることが条件です(公職選挙法21条)。

独自の練習問題:18歳に関わる制度の時期

当サイトが書き下ろした4択問題です。選択肢は「ア正・イ正/ア正・イ誤/ア誤・イ正/ア誤・イ誤」の順です。

  • 問1 次のア・イの正誤の組合せとして正しいものはどれか。ア:選挙権年齢の18歳への引き下げは、民法の成年年齢の引き下げと同じ2022年4月に施行された。イ:成年年齢が18歳に引き下げられた後も、飲酒や喫煙ができる年齢は20歳のままである。(1)ア正・イ正(2)ア正・イ誤(3)ア誤・イ正(4)ア誤・イ誤
  • 問2 次のア・イの正誤の組合せとして正しいものはどれか。ア:選挙権年齢の引き下げにあわせて、参議院議員の被選挙権も25歳以上に引き下げられた。イ:18歳・19歳の人が初めて国政選挙で投票したのは、2016年の衆議院議員総選挙である。(1)ア正・イ正(2)ア正・イ誤(3)ア誤・イ正(4)ア誤・イ誤
問正解各選択肢が誤りになる理由
問1(3)ア誤・イ正選挙権年齢は2016年6月施行なのでアは誤り。イは正しい。(1)(2)はアを正、(4)はイを誤とした点で誤り
問2(4)ア誤・イ誤被選挙権は変わっておらず参議院議員は30歳以上のままなのでアは誤り。初めての国政選挙は2016年の参議院議員通常選挙なのでイも誤り。(1)(2)(3)はいずれかを正とした点で誤り

【時短のコツ】18歳の記述は「何が」「いつから」の2点だけ抜き出し、年表の「2016 選挙権/2018 国民投票/2022 成年/2023 裁判員」と照らします。年が1つずれていれば、その記述は誤りです。

つまずき別:次に確認すること

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Q & A

よくある質問

Q.18歳の誕生日が投票日の翌日なら投票できますか?

年齢は誕生日の前日に1歳加わると計算されるため、投票日の翌日が18歳の誕生日の人は投票日に満18歳となり、投票できます。

Q.国民投票の投票年齢はいつから18歳ですか?

国民投票法の改正により、2018年6月21日以後に行われる国民投票から18歳以上となりました。それまでの経過措置では20歳以上でした。

Q.地方選挙でも18歳から投票できますか?

はい。知事・市区町村長・地方議会議員の選挙も18歳以上が投票できます。ただし、その自治体に3か月以上住んでいることなどの要件があります。

Q.選挙運動は何歳からできますか?

18歳以上です。公職選挙法137条の2は、年齢満18年未満の者は選挙運動をすることができないと定めています。選挙権と同じ年齢ですが、被選挙権(25歳・30歳)とは別の年齢である点に注意してください。

Q.18歳になった高校3年生は授業中も選挙運動ができますか?

選挙運動自体は18歳以上ならできますが、学校の中での政治的活動は、学校の教育活動の一環として学校が制限や禁止をすることができます。校内のルールに従う必要があります。

出典・参考

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