KEY TAKEAWAYS
この記事でわかること
- 公式の例題は、日本人事試験研究センターの「職務基礎力試験(BEST)について」の「例題」ページに10問載っています。正答番号も同じページで確認できます。
- 例題からは、地方行政・国際・統計などの社会情勢、数値の入った文章、英文、順序の推理、割合の計算、表・グラフの読み取りが出ることが分かります。
- 10問だけでは時間配分や苦手分野の把握には足りません。例題でレベルを確かめ、類題で操作を練習するのが効率的です。
- この記事では、例題の本文は転載せず、当サイトが作った類題4問で解き方を説明します。
この記事の目次
公式の例題はどこで見られる?
BESTの例題は、日本人事試験研究センターの公式サイトにある例題ページで公開されています。「職務基礎力試験(BEST)について」のページから「例題」を選んでもたどり着けます。例題は画像で10問掲載されていて、正答番号はページの最後に示されています(2026年9月27日確認)。
著作権のある試験問題なので、この記事では例題の本文や選択肢は転載しません。問題を解くときは公式ページを直接開いてください。
例題から分かる4分野の特徴は?
| 例題の番号 | 当サイトの分類 | 扱われている内容(要約) | 読み取れる特徴 |
|---|---|---|---|
| No.1〜4 | 社会情勢 | 住民が直接選挙で選ぶ職、地方の財源の区分、国際情勢、高齢化の統計 | 地方行政の制度と、統計・ニュースの基礎知識 |
| No.5 | 文章理解 | 利用者数と割合が入った短い説明文 | 文章の中の数値を正しく読む力 |
| No.6 | 文章理解(英語) | 2文程度の短い英文の意味 | 英文は短く、内容を日本語で選ぶ |
| No.7 | 論理的思考 | 5人の年齢の順序 | 条件から確実にいえるものを選ぶ |
| No.8 | 論理的思考 | 2段階の値引きの割合 | 割合を掛け合わせる計算 |
| No.9〜10 | 資料分析 | 表の合計と差、2つのグラフの組み合わせ | 単位と、何と何を割ると答えが出るかの判断 |
例題は分野ごとに1〜4問程度しかないため、本番60題の配分をそのまま表すものではありません。本番の並びとして紹介される構成は出題順と分野別の問題数で整理しています。
例題だけでは足りないのはなぜ?
- 時間の感覚がつかめない:10問を解いても、60題を60分で解き切る体力とペースは分かりません。
- 同じ操作をくり返せない:たとえば順序の推理は1問だけなので、解き方が身についたかを別の問題で確かめられません。
- 社会情勢の範囲が見えない:例題の知識問題は4問で、地方自治・政治・経済・国際・時事・情報などの広い範囲はカバーできません。
- 解説がない:正答番号は示されていますが、なぜ他の選択肢が誤りかは自分で確かめる必要があります。
- 苦手の原因が分からない:間違えた理由が知識不足なのか、読み違いなのか、時間不足なのかは、同じ分野を何問か解いて初めて見えてきます。
類題1(論理):矢印でつなぐ命題
【問題】「駅に近い物件は家賃が高い」「家賃が高い物件は人気がある」がどちらも正しいとき、確実にいえるものはどれか。 1.人気がある物件はすべて駅に近い。 2.家賃が高くない物件は駅に近くない。 3.駅に近くない物件は人気がない。 4.人気がない物件は家賃が高い。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | いえない | 「駅に近い→家賃が高い→人気がある」の矢印を逆にたどった「逆」。人気の理由は駅の近さとは限らない |
| 2 | 正解 | 「駅に近い→家賃が高い」の対偶「家賃が高くない→駅に近くない」。元の命題が正しければ対偶も必ず正しい |
| 3 | いえない | 「駅に近い→人気がある」の両方を否定した「裏」。駅から遠くても人気のある物件はありうる |
| 4 | 誤り | 「家賃が高い→人気がある」の対偶は「人気がない→家賃が高くない」。4はこれと矛盾する |
時短のコツは、命題を「駅近→高い→人気」と矢印でつなぎ、選択肢も矢印に直して、同じ向きか対偶かだけを見ることです。詳しくは命題と対偶の解き方へ。
類題2(資料):構成比から金額に戻す
【問題】ある町の歳出総額は2024年度が200億円、2025年度が180億円で、そのうち民生費の構成比は2024年度が30%、2025年度が32%だった(架空データ)。民生費の金額について正しいものはどれか。 1.2025年度は2024年度より3.6億円増えた。 2.2025年度は2024年度より2.4億円減った。 3.2025年度は2024年度より2%増えた。 4.2024年度と2025年度で同じ金額である。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 誤り | 構成比が上がったので金額も増えたと考え、2025年度の総額に構成比の差を掛けた(180×0.02=3.6)誤り。総額が減っているので実際は減少 |
| 2 | 正解 | 2024年度は200×0.30=60億円、2025年度は180×0.32=57.6億円。差は2.4億円の減少 |
| 3 | 誤り | 構成比の差(2ポイント)を金額の増加率と取り違えた誤り |
| 4 | 誤り | 60億円と57.6億円で、変わらないとはいえない |
構成比が上がっても、全体が縮めば金額は減ることがあります。構成比は必ず「全体×割合」で金額に戻してから比べます。練習は構成比の読み方で続けられます。
類題3(文章):本文から言えることを選ぶ
【本文】図書館の利用者を増やすには、蔵書を増やすことが効果的だと一般に考えられてきた。しかし、ある町の調査では、蔵書の数よりも開館時間の長さのほうが利用者数との関係が強かった。仕事帰りに立ち寄れる時間に開いているかどうかが、社会人の利用を左右していたのである。
【問題】本文の内容と合うものはどれか。 1.蔵書をいくら増やしても、図書館の利用者数は増えないことが分かった。 2.調査した町では、蔵書数より開館時間が利用者数と強く関係していた。 3.社会人は、仕事帰りに蔵書の多い図書館を選んで利用する傾向がある。 4.開館時間を延ばせば、どの町でも図書館の利用者数が増えると分かった。
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 言い過ぎ | 本文は関係の強さを比べているだけで、蔵書の効果がないとは述べていない |
| 2 | 正解 | 本文2文目の内容を言い換えたもの(調査したのは「ある町」) |
| 3 | 書かれていない | 本文は仕事帰りに立ち寄れる時間に開いているかが利用を左右したと述べるだけで、社会人の蔵書の好みには触れていない |
| 4 | 一般化しすぎ | 本文は「ある町の調査」の結果で、どの町でも同じとはいえない。延長の効果を確かめたとも書かれていない |
内容一致では、本文と矛盾する選択肢だけでなく、「書かれていない」「言い過ぎ」「一般化しすぎ」も誤りになります。見抜き方は内容一致問題のコツで詳しく説明しています。
類題4(社会):国際機関の略称
【問題】国際連合の専門機関で、国際通貨の安定を図り、国際収支が悪化した加盟国に資金を融資する機関はどれか。 1.WHO 2.IMF 3.UNESCO 4.IAEA
| 選択肢 | 正式名称 | 判定と役割 |
|---|---|---|
| 1.WHO | 世界保健機関 | 誤り。保健・感染症対策などを担う専門機関 |
| 2.IMF | 国際通貨基金 | 正解。為替・通貨の安定と、国際収支が苦しい加盟国への融資 |
| 3.UNESCO | 国連教育科学文化機関 | 誤り。教育・科学・文化の協力。世界遺産の登録でも知られる |
| 4.IAEA | 国際原子力機関 | 誤り。原子力の平和利用の促進と、軍事転用の防止のための保障措置 |
略称の問題は、正式名称を日本語で言えるかどうかで決まります。まとめて覚えるなら国際機関の略語一覧を使ってください。
例題・類題を解いた後にやることは?
- 公式例題10問を、時間を計って解く(目安10分)。正答番号で答え合わせをする。
- 間違えた問題と、正解したが1分以上かかった問題に印を付ける。
- 印の付いた問題を、上の類題と同じ分野の記事で解き方から確認する。
- 同じ操作を別の問題で試し、時間内に解けるかを確かめる。
4の練習には、登録不要で4分野の問題と解説を確認できる無料お試し10問が使えます。本番と同じ並びで60問を通して解きたい場合は、当サイトのフルパックに本番形式の模試と分野別ドリルがあります(内容はフルパックの案内で確認できます)。
Q & A
よくある質問
Q.公式例題の答えはどこにありますか?+
例題ページの最後に正答番号が示されています。解説はないので、なぜその答えになるかは自分で確かめる必要があります。
Q.例題と同じ問題が本番に出ますか?+
例題は形式を示すためのもので、同じ問題が出るとは考えないでください。同じ形式の別の問題で練習することが大切です。
Q.例題が易しく感じました。準備は要りませんか?+
1問ずつは基礎的ですが、本番は60題を60分で解きます。10問を10分以内で余裕を持って解けたか、時間を計って確かめてください。
Q.市販の問題集の例題と公式例題は違いますか?+
市販の問題集は各出版社の独自作成です。公式例題はセンターが公開しているもので、両者は別物です。