KEY TAKEAWAYS

この記事でわかること

  • 日本人事試験研究センターの現在の提供科目一覧に、社会人基礎試験と新教養試験「Light」は載っていません(2026年9月27日確認)。2024年4月からはBESTが提供されています。
  • BEST-P(職務適応性検査)は、社会人基礎試験の職務適応性検査を改訂して開発されたとセンターは説明しています。
  • Lightは60題・75分、BEST-Aは60題・60分です。問題数は同じでも、1問あたりの時間は75秒から60秒に短くなっています。
  • 古い教材は論理・資料・国語の練習には一部使えますが、時事や統計は古くなっているので社会情勢には使わないのが安全です。
この記事の目次
  1. 01社会人基礎試験・Lightは今どうなっている?
  2. 02LightとBEST-Aは形式がどう違う?
  3. 03BESTで何が変わった?受験者から見た3つの違い
  4. 04古い教材は使える?分野ごとの判断
  5. 05古い教材で練習するとき、時間はどう区切る?
  6. 06時事が古くなる具体例は?
  7. 07今から準備する人は何から始める?
  8. 08よくある質問
  9. 09出典・参考

社会人基礎試験・Lightは今どうなっている?

社会人基礎試験は、日本人事試験研究センターが提供していた、社会人経験者などの採用向けの筆記試験です。新教養試験「Light」は、基礎的な知的能力をみるコンパクトで易しい試験として提供されていたものです。

2026年9月27日時点のセンターの提供科目一覧には、教養試験(Standard・Logical)、職務基礎力試験(BEST)、事務能力基礎試験などが並び、社会人基礎試験とLightは見当たりません。提供を終えた正確な時期はセンターの現在のページでは確認できませんでしたが、2024年4月にBESTの提供が始まっています。

センターは、BEST-Pについて「これまでの社会人基礎試験の職務適応性検査」を発展的に改訂し、職種や年齢を問わず使えるように開発したと説明しています。BESTは、前の試験の考え方を引き継ぎつつ作り直された試験と言えます。名前が変わっただけではないので、古い情報をそのまま当てはめないことが大切です。

LightとBEST-Aは形式がどう違う?

日本人事試験研究センターの公式ページ(2026年9月27日確認)
項目新教養試験「Light」BEST-A(職務能力試験)
問題数・時間60題・75分60題・60分
1問あたりの平均75秒60秒
形式四肢択一式公式例題は4択
分野社会への関心と理解(24題)、言語的な能力(18題)、論理的な思考力(18題)論理的思考・文章理解・資料分析・社会情勢(分野別の数は非公表)
難しさの説明Standard-ⅡやLogical-Ⅱよりさらに易しい基礎的な内容で、特別な対策や勉強は不要
結果―IRTスコア(全国平均の能力が50)

市販の予想問題集などで紹介されるBEST-Aの構成(社会24・文章18・論理12・資料6)は、論理と資料を合わせると18問になり、Lightの24・18・18という配分とよく似ています。いちばん大きな違いは、同じ60題を15分短い時間で解くことです。1問あたり15秒の差は、60題で15分の差になります。

BESTで何が変わった?受験者から見た3つの違い

当サイトの整理
変わった点受験者への影響準備
時間が短くなった考える問題に使える時間が減った分野別の目標時間を決める(時間配分の記事)
採点がIRTスコアになった受験日や問題が違っても同じ物差しで比べられる対策は変わらず、1問でも多く正解する(IRTスコアの記事)
テストセンター方式に対応受験期間の中で会場と日時を選べる場合がある予約の手順を確認(テストセンターの記事)

変わらない点もあります。自治体の採用試験として、地方行政や社会情勢への関心を問う方向性は、Lightの「社会への関心と理解」とBESTの社会情勢で共通しています。Lightの説明でも、地方公共団体の制度や近年の課題、各地の産業など、地方に関する関心を問う問題を出すとされていました。前身試験の頃から、地方自治は準備の優先度が高い範囲だと考えてよいでしょう。

古い教材は使える?分野ごとの判断

当サイトの判断。教材の版・発行年によって事情は違います
分野古い教材の使いやすさ理由
論理的思考使える順序・対応・集合・割合などの考え方は変わらない。時間は短めに区切って解く
資料分析使える表・グラフの読み方は同じ。数値は架空データとして扱う
国語(漢字・敬語・慣用句)使える言葉の知識は古くならない
現代文・英文おおむね使える読み方の練習として有効
社会情勢(時事・統計)使わないほうが安全統計の数字、国際機関の加盟国、法律の改正などが古くなっている
社会情勢(地方自治の制度)注意して使う基本は同じでも、法改正で変わった部分がないか確認が要る

古い教材で練習するとき、時間はどう区切る?

前身試験や教養試験の問題集で論理・資料・国語を練習するときは、BESTのペースに合わせて時間を短めに区切ります。問題の長さが違うので厳密ではありませんが、次の目安で練習すると、本番の時間感覚に近づけます。

当サイトの目安。問題文が長い教材では、時間を少し延ばして調整してください
練習する問題1問の目安10問で解くときの時間
論理(順序・対応・集合・割合)90秒15分
資料(表・グラフ)90秒15分
国語(漢字・敬語・慣用句)30秒5分
現代文・英文(短いもの)60〜90秒10〜15分

時間内に解けなかった問題は、解説を読んだ後に「どこで時間を使ったか」を1行で書いておきます。考え方が分かっていても時間内に解けない問題こそ、BESTで点を落としやすい問題です。

時事が古くなる具体例は?

古い教材の社会情勢がなぜ危ないのかを、当サイトの例題で確かめます。

【例題】2026年9月時点のASEAN(東南アジア諸国連合)について正しいものはどれか。 1.加盟国は10か国である。 2.2025年に東ティモールが正式に加盟した。 3.日本は加盟国の1つである。 4.原加盟国は1967年設立時の10か国である。

正解は2(財務省・日本アセアンセンターの情報で2026年9月27日確認)
選択肢判定理由
1誤り東ティモールの加盟で11か国になった。2025年より前の教材では10か国と書かれている
2正解東ティモールは2025年10月26日にASEANに加盟した
3誤り日本は加盟国ではなく、ASEAN+3などの枠組みで協力している
4誤り1967年の設立時の原加盟国は5か国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ)

2025年より前に出版された教材で覚えると、1を正しいと判断してしまいます。同じことは、出生数や高齢化率などの統計、法律の改正、国際会議の開催地などにも起こります。時事や統計は、必ず新しい情報で覚え直してください。加盟国の一覧はASEAN加盟国一覧、今年押さえたいテーマは公務員試験の時事2026にまとめています。

今から準備する人は何から始める?

  1. 受験案内で、筆記がBESTかどうか、方式(会場かテストセンターか)を確認する(見分け方の記事)。
  2. BESTの形式の問題を、時間を計って1回解く。
  3. 社会情勢は新しい教材で、地方自治と最近の時事から固める。
  4. 論理・資料・国語は、手元の古い教材も使って型を練習する。
  5. 直前に60題・60分の通し練習で時間配分を確認する。

2の手始めには、登録不要で4分野の問題と解説を確認できる無料お試し10問が使えます。全体の進め方は職務基礎力試験の勉強法にまとめています。

Q & A

よくある質問

Q.社会人基礎試験の対策本はもう使えませんか?

論理・資料・国語の練習には一部使えます。ただし時間の感覚がBESTと違い、社会情勢の情報は古いので、時事と統計は新しい教材で覚え直してください。

Q.Lightの例題はまだ見られますか?

センターのサイトにはLightの説明ページが残っていますが、現在の提供科目一覧には載っていません。BESTの形式を知るには、BESTの公式例題(例題の使い方)を使うほうが確実です。

Q.BESTになって難しくなりましたか?

内容は基礎的とされていますが、1問あたりの時間はLightの75秒から60秒に短くなりました。スピードへの対応が以前より大切です。

Q.中古の問題集を買ってもよいですか?

論理・資料・国語の練習用なら選択肢になります。社会情勢の時事と統計は、発行年より後の変化を自分で確かめる必要があるので、新しい教材と組み合わせてください。

Q.BEST-Pは社会人基礎試験の適性検査と同じですか?

センターは、社会人基礎試験の職務適応性検査を発展的に改訂して開発したと説明しています。同じものではなく、判定基準も見直されています。

出典・参考

読了、おつかれさまでした。ほかの対策ガイドを読む